松山、山あり谷ありイーブン 後半風に苦戦「パット入らない」

[ 2015年7月17日 05:30 ]

3番、松山(前列右)がD・ジョンソン(同2人目)、スピース(同3人目)の前でティーショットを放つ

USPGAツアー 第144回全英オープン第1日

(7月16日 英国セントアンドリュース・オールドコース=7297ヤード、パー72)
 日本男子初のメジャー制覇を目指す松山英樹(23=LEXUS)は3バーディー、3ボギーのイーブンパー、72で第1ラウンドを終えた。松山と同組のジョーダン・スピース(21=米国)は5アンダーの67、ダスティン・ジョンソン(31=米国)は7アンダーの65でホールアウト。富村真治(24=ザ・カントリークラブ・ジャパン)は1オーバーの73だった。

 イーブンパーで第1ラウンドを終えた松山は険しい表情だった。「途中までいい感じだったけど、パットが入らなくなって自信がなくなり、最後まで自信を持ってストロークできなかった。前半はうまく回れた。後半もチャンスはあったけど、入らなかった」と絞り出した。

 ショットの精度は高かった。1番で残り90ヤードの2打目を2メートルにつけてバーディー発進。3番は2打目を1メートルにぴたり。5番パー5は2オンしてやすやすとバーディーを奪った。しかし2番で3メートルのパットがカップに蹴られ、7番で2・5メートルを外すなど、チャンスを逃しているうちにパットに対する不安が頭をもたげてきた。

 後半は風が強くなったこともあり、苦しいゴルフを強いられた。10番は2メートルのパーパットを外した。14番パー5はティーショットがバンカーにつかまり、15番パー4は2打目でグリーンを外して連続ボギーを叩いた。合計パット数は33。グリーン上に課題を残した。

 4月のマスターズは5位、6月の全米オープンでは18位。今大会の米ツアー公式サイトの優勝予想では5番目にランクされた。誰もが認める本命の一人だ。初の海外メジャー制覇に向けて準備は抜かりない。セントアンドリュースは気温が低く、天候が崩れれば強い雨や風が吹き付ける。過酷な4日間を戦い抜くには体力も重要となる。そのために万全な環境を整えた。

 コース近くに家を借りてキャディー、トレーナーらチームで滞在。ラウンド後すぐに体を休めることができる。さらに昨年もお世話になったロンドン在住の料理人を呼んだ。シェフの野菜炒めやトンカツなど日本食を食べて英気を養っている。

 初日は思うようなプレーができなかった。同組のスピースにはパットのうまさを見せつけられ、D・ジョンソンには飛距離で圧倒された。それでもまだ巻き返せる位置にいる。松山は「ショットはいい感じできている。これが今の自分の結果。どうあしたにつなげるかだと思う」と前を向いた。

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