いざウィンブルドン 錦織手応え“準V全米より戦える”

[ 2015年6月28日 05:30 ]

会場で調整練習を行った錦織圭

 29日に開幕するテニスの4大大会第3戦、ウィンブルドン選手権の公式会見が27日、英ロンドンのオールイングランドクラブで行われ、男子シングルス世界ランキング5位で第5シードの錦織圭(25=日清食品)は、痛めた左ふくらはぎが順調に回復していることを強調した。26日に続き、2日連続での実戦練習で調整。初戦は29日になる見込みで、世界56位のシモーネ・ボレリ(29=イタリア)と対戦する。

 リラックスした表情で会見場に現れた錦織は笑顔を見せた。ゲリー・ウェバー・オープンで痛めた左ふくらはぎについて「毎日ちょっとずつ良くなっていると感じているので、自信をつけて動ければ。全米の時よりは少しいいので、たぶん大丈夫です」と回復をアピール。昨年の全米オープンでは右足親指裏にできた腫れ物を切除し、大会1週間前から練習を再開したが、準優勝。日本人として歴史的快挙を演じたその当時よりも状態が良いことを強調した。

 初戦のイメージもバッチリだ。昨年の3回戦で日没と休養日をはさんで3日がかりの激闘を演じたボレリと今回は1回戦で対戦。「芝で強いイメージがある。そんなに背は高くないけど、サーブもストロークも威力がある。タフな相手だけど、自分のプレーをしっかり心掛けたい」と語った。この日は身長が高くなく、サーブの速い似たタイプの世界48位のビクトルエステラ・ブルゴス(ドミニカ共和国)と実戦練習。時折、左足をかばうようなしぐさを見せる場面もあったが、対策に抜かりはなかった。

 今大会は会場近くの一軒家を借りて、両親、スタッフらと生活する。“前線基地”を置くことについて「凄い快適。会場から近いので、最悪忘れ物をしても取りに帰れる」と報道陣を笑わせつつ、「親もいるので、ご飯の面でも充実している」とプラスの効果を口にした。

 まだ8強入りのない芝の聖地。4大大会の頂点に向けて「狙える位置には来ているというのは感じている」と語る。「ウィンブルドンはグランドスラムの中でも一番最初に知った名前。まだ結果を出していないので、他のところよりかはちょっと新米というか。結果が出るまでちょっと待ってください」。マイペースな“錦織節”で強気な発言こそ避けたが、虎視眈々(たんたん)と頂点を狙う。

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