松山6差耐えた71の21位 2日連続ダボ叩いても小技でカバー

[ 2015年6月21日 05:30 ]

2番で海に浮かぶ舟を背にパッティングラインを読む松山

USPGAツアー 全米オープン第2日

(6月19日 ベイワシントン州 ユニバーシティープレース チェンバーズベイ=7526ヤード、パー70)
 26位から出た松山英樹(23=LEXUS)が71で耐え、首位とは6打差の21位と踏ん張った。ショットがやや乱れたものの小技でカバーし通算1オーバー。日本勢で唯一決勝ラウンドへ進んだ。石川遼(23=CASIO)はスイングに不安を抱えたままで75を叩き通算9オーバーの107位で予選落ち。マスターズ覇者のジョーダン・スピース(21=米国)ら2人が通算5アンダーで首位に立った。

 ショットの後、手を何度もクラブから離した。3パットも2度あった。2日連続でダブルボギーも叩いた。それでも松山は首位と6打差で踏みとどまった。

 「スタートから苦しい流れだったけれど、よく1オーバーでまとめられた」。7695ヤードの全米オープン史上最長コースは、午後から風が強くなり、グリーンもさらに硬く締まった。幾重もの苦難を乗り切り、一息ついた。

 1番でいきなりティーショットを右に曲げてボギー。9番パー3ではバンカーにつかまった上、ボギーパットが小石で跳ねる不運も重なってダブルボギーだった。だが、2番で8メートルのバーディーパットを入れ、ショットが乱れてパーオンできなかった6番は7メートルをねじ込み、7番は難しいアプローチを寄せていずれもパー。小技でカバーした。魅せたのは284ヤードの12番パー4だ。ピンの右20メートルに1オンすると、傾斜を上手に使い、ほぼ直角にフックするラインで60センチにピタリとつけてバーディー。後半のインは1アンダーで回った。

 日本から強力な応援団も来た。全米オープンの観戦や、期間中に松山との交流ができる約82万円の5泊7日応援ツアーに申し込んだ7人がこの日、コースに駆けつけた。その一人である上品なマダムは、2年前のフジサンケイ・クラシックと昨年のダンロップフェニックスの優勝を目撃した“勝利の女神”。「寡黙で、ちょっぴりおなかが出ているところが大好き。ぜひ優勝してほしい」と18ホールを歩き声援を送った。

 ムービングサタデーでやることはただ一つ。「ミスを少なくできたらチャンスは残っている。上位との差を詰めたい」。首位とは6打差。必ず、その背中を視界に入れてみせる。

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