勇太“3度目の正直”だ!メジャー3冠へ4差5位浮上

[ 2015年6月6日 05:30 ]

5番、ティーショットを放つ池田勇太

男子ゴルフツアーツアー選手権森ビル杯第2日

(6月5日 茨城県笠間市 宍戸ヒルズカントリークラブ西コース=7326ヤード、パー71)
 選手会長がじわりと優勝戦線に浮上した。17位から出た池田勇太(29=日清食品)が3バーディー、1ボギーの69と伸ばし、通算3アンダーの139で首位と4打差の5位に浮上した。今大会は過去2度の優勝争いをしたが、いずれも戴冠には至っておらず、今回は3度目の正直を目指す。68で回った梁津万(36=中国)が通算7アンダーまで伸ばし、首位を守った。
【第2R成績】

 不運に見舞われながらも上位でホールアウトするのがツアー12勝の実力者たるゆえんだ。池田は「チャンスが再三カップに蹴られて。なんとなくカップに嫌われる一日だった」とため息だったが、ここぞのチャンスは逃さなかった。後半の14番は残り170ヤードの第2打を8Iで3メートルにつけてバーディーだ。15番パー5は288ヤードを3Wで2オン。10メートルのイーグルパットは惜しくも外れたが、しっかり2パットのバーディーを奪った。

 初出場の09年は3日目に66をマークして単独首位で最終日を迎えたが、78と崩れて16位に終わり、ツアー初優勝はお預け。涙をのんだ。「初優勝しそうな試合だったんだよな。これに負けて翌週の日本プロに勝ったことを覚えているよ」と振り返る。12年は終盤まで優勝争いも、15番でティーショットを曲げて痛恨のダブルボギー。結果は3位とリベンジはならなかった。2度も悔しい思いをしているが、過去7度の出場で一度も予選落ちはない。「相性が悪かったり嫌いなコースということはない」とむしろ好印象を抱いている。

 09年に日本プロゴルフ選手権で初優勝。昨年は日本オープンを制し、メジャー2冠を達成している。記録が残る73年以降、メジャー3タイトル以上を獲得した選手は10人いる。しかし、29歳でのメジャー3冠達成となれば、尾崎将司(27歳)、中嶋常幸(28歳)、丸山茂樹(28歳)に次ぐ4番目の年少記録となる。

 今年で選手会長3年目となるが、開幕前には「20代最後の年だし、選手会長として最多勝、賞金王になりたい」と抱負を語っていた。「このコースは最後までコースと向かい合って執念深く戦った人間が勝てるんじゃないか。難しいセッティングだからやる気は出る」。困難な挑戦だからこそ池田は燃える。

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