みなみ3位発進 母キャディーで郷里の言葉「楽しく回れる」

[ 2015年5月30日 05:30 ]

ホールアウト後、ギャラリーとハイタッチして引き揚げる勝みなみ。後ろはキャディーを務めた母・久美さん

女子ゴルフツアー リゾートトラスト・レディース第1日

(5月29日 山梨県上野原市 メイプルポイント・ゴルフクラブ=6532ヤード、パー72)
 母子タッグで好発進だ。ツアー史上最年少優勝記録を持つアマチュアの勝みなみ(16=鹿児島高2年)が7バーディー、3ボギーの68で回り、4アンダーで首位と1打差の3位につけた。今週は母・久美さん(48)をキャディーに起用し、メンタル面の効果を実感。ツアー初優勝を狙う香妻琴乃(23=サマンサタバサ)も同じく3位発進し、67をマークしたジョン・ヨンジュ(23)とジョン・ジェウン(26=ともに韓国)が首位に並んだ。
【第1R成績】

 並み居るトッププロが「難しい」と声をそろえる難コースで勝が輝いた。リーダーボードの上位に名を連ね「ボギーは1日2つまでと決めているので、それは悔しいけど、4アンダーというスコアはよかった」と無邪気な笑顔を浮かべた。

 出だしの1番で残り65ヤードの第3打を58度のウエッジで3メートルにつけてバーディーが先行した。3番で2・5メートル、5番でも2メートルを沈め、一時は首位に立った。しかし、8、9番で連続ボギーを叩くと、11番でも第2打をバンカーに入れてボギー。前半につくった貯金を吐き出し「イーブンパーになって悪くはないけど、イライラというか、何かもったいないと自分の中で思っていた」と心を乱された。そんな勝の背中を押したのが、母で今週はキャディーを務める久美さんだった。

 12番で「ここからがスタートやけー」と励まされ「気持ちが晴れた」と勝。直後の13番で、上ってから下る難しい10メートルをねじ込んでバーディーとして「あれで気分が上がった」と残り6ホールで4つもスコアを伸ばした。ラウンド中は昔よく見たテレビ番組の話題で盛り上がり「お母さんとは鹿児島弁のイントネーションでしゃべるので面白い。楽しく回れる」と振り返った。「私は標準語の人と話すときは標準語になるけど、お母さんはいつも鹿児島弁!」と笑い合うなど仲むつまじい様子を見せた。久美さんも起伏の激しいコースに苦労しながらも「スタート前に、粉末状のアミノ酸を栄養ドリンクで流し込んできました」と娘を徹底サポートしている。

 足元をしっかり見つめることも忘れない。この日はボギー3つと目標を達成できなかっただけに「2日目はとにかくボギーを1つに抑えたい。それで、予選を通過したい」と訴えた。その一方で「2勝目したいですよね」と本音ものぞかせた。これまでにプロツアーで2勝目を挙げたときはプロ転向する可能性も示唆しているが、はたして…。16歳が再び偉業をやってのけ、決断の時を迎える可能性は十分ある。

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