照ノ富士 初V一夜明けても「まだ飛んでる感じ」

[ 2015年5月26日 05:30 ]

初優勝から一夜明けた照ノ富士は、新聞各紙に目を通し満面の笑みを見せる

 大相撲夏場所で初優勝し、大関昇進も事実上決まった関脇・照ノ富士(23=伊勢ケ浜部屋)が千秋楽から一夜明けた25日、東京都江東区の伊勢ケ浜部屋で記者会見した。27日に開かれる名古屋場所番付編成会議と臨時理事会で「大関・照ノ富士」が正式に誕生する。横綱審議委員会の守屋秀繁委員長(73=千葉大名誉教授)からは横綱有力候補のお墨付きをもらった。

 一夜明けても照ノ富士は夢の中だった。モンゴルの偉大な先輩、白鵬を抑えて初優勝し、目標としていた平成生まれ初の大関の座を手中に収めたのだから、無理もない。「まだ信じられない。まだ飛んでる感じで、どうなっているか分からない状態」と照れくさそうに語った。

 優勝パレードでは兄弟子の横綱・日馬富士に旗手を務めてもらい「自分からお願いできないでいたけれど、横綱が“俺がやる”と言ってくれて、よっしゃと思いました」と喜んだ。夜には電話で故郷の両親に報告。父も母も電話口で泣いて喜んでくれたそうで「本当によかった」。届いた祝福メールは「400、500くらい。まだ全部見ていない」と反響の大きさに驚いた。

 周囲の評価も高まっている。今回は「三役3場所33勝」の目安に満たない2場所での昇進内定となったが、この日国技館で行われた横審終了後、守屋委員長は「十分に大関相撲だった。全く問題ない」と語った。さらに「割と早い時期に横綱に推挙するという話が出ると思っています」と近い将来の横綱有力候補と認めた。

 照ノ富士は横綱への意欲を問われると「頑張ります」と遠慮気味に話すにとどめた。正式に大関昇進が決まるのは27日。「上から2番目の地位なんで、これまで以上に努力して頑張らないといけない」と新たな決意を口にし、伝達式の口上については「これから考えます」とだけ語った。もう少し初優勝の興奮と、大関昇進の達成感に浸っていたい様子だった。

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2015年5月26日のニュース