山県 セイコー入社式で「9秒99出す」銀座の時計台で決意

[ 2015年4月3日 05:30 ]

時計台の前で目標タイム「9秒99」が表示されたタイマーと笑顔を見せる山県

 陸上男子短距離の山県亮太(22)が2日、都内で行われたセイコーホールディングス「セイコー山県選手入社式 記者発表会」に出席した。

 慶大を卒業し、前日1日に同期の約80人とともに入社式に出たが、この日は「銀座・和光」の屋上で1人だけのセレモニー。銀座のシンボル、時計台をバックに笑顔で辞令やウインドブレーカー、腕時計「アストロン」を受け取った。

 12年ロンドン五輪代表の実績を持つ期待のスプリンターは「小4から陸上を始めて、競技会場でセイコー製品を目にしないことはなかった。イメージが結びつきやすかった」と入社を決断した。

 米テキサス・リレーの男子100メートルで追い風参考ながら9秒87の好タイムで優勝した桐生祥秀(19=東洋大)については「春に記録を出すことは重要だと思っているし刺激になった。焦りもある」と胸の内を吐露。自身は「早く日本記録を出したい」と目標タイムに「9秒99」を掲げ、同社の記録掲示板の前で写真撮影。「きょうは演出だったが、今度は本当に記録を出して写りたい」と笑った。

 ≪日本新で報奨金贈る、セイコー会長が約束≫入社式に出席した服部真二会長が、100メートルで日本新記録を出した場合に報奨金を贈る考えを示した。マラソンでは日本新記録を出した選手に日本実業団陸上連合が1億円のボーナスを出すことが発表されたばかり。短距離では同様の制度がない中で、新記録を出した場合に同社の最高額商品を贈るかと質問を向けられると「お金もかかるでしょうし、時計ではなく(商品相当の)現金で出したい」と太っ腹宣言。現在、同社製品の最高額は約3000万円だといい、ニンジン作戦でも山県の新記録をサポートしていく。

続きを表示

2015年4月3日のニュース