小平が初の種目別総合V 日本人女子24季ぶりの快挙

[ 2015年3月23日 05:30 ]

スピードスケートW杯で初の種目別総合優勝を果たした小平奈緒(AP)

 スピードスケートW杯最終戦最終日はドイツ・エアフルトで行われ、女子500メートルで28歳の小平奈緒(相沢病院)が38秒49の3位に入り、自身初の種目別総合優勝を果たした。106点を加えて今季通算得点を926点に伸ばし、今大会不参加だった李相花(韓国)の880点を逆転。五輪個人種目の日本勢では01年に男子500メートルで優勝した清水宏保以来で、女子では91年に500メートルを制した島崎京子以来の快挙となった。ヘザー・リチャードソン(米国)が37秒77で優勝。男子500メートルは及川佑(大和ハウス)が11位、長島圭一郎(日本電産サンキョー)が13位だった。長島はレース後に現役続行の意向を表明した。

 武者修行が頂点に導いた。小平は5位以内に入れば総合優勝が決まる今季最後のレースで、38秒49とまとめて3位。李相花との60点差を逆転し、総合優勝を勝ち取った。

 昨年2月のソチ五輪で5位に終わると、同4月にスケート王国であるオランダに渡り、フォーム改善に取り組んだ。昨季の低く力強い体勢からやや上体を起こし「力を使わない動きをうまく使ってスピードに生かしていくのがオランダ流」と効率よく推進力を得る技術を習得した。

 昨年11月のW杯で初優勝すると、表彰台の常連となって2月の世界距離別選手権では500メートルで3位に入って初のメダルを獲得。シーズン最後まで安定した成績を残した。学生時代から熱望していた海外留学が成果に結びつき、18年平昌五輪に向けて最高のスタートを切った。

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2015年3月23日のニュース