照ノ富士 白鵬止めた!憧れ兄貴分に4度目挑戦で恩返し、Vに望み

[ 2015年3月21日 05:30 ]

白鵬(右)を寄り切りで破る照ノ富士

大相撲春場所13日目

(3月20日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
 新関脇・照ノ富士(23)が横綱・白鵬(30)から初白星を挙げた。新たなモンゴルの怪物は母国の大先輩に上手を与えず、最後は寄り切って2敗をキープ。初優勝にも望みをつないだ。白鵬は昨年九州場所7日目から続いた連勝が36で止まった。

 いつもは冗談や軽口ばかりを飛ばす男が、興奮しっぱなしだ。激しい息遣いで支度部屋に帰ってきた照ノ富士は「やりました。最高にうれしいです」と珍しく素直に喜んだ。「これ以上うれしかったことは?」と聞かれると「ないな」と即答。初の横綱撃破に笑顔がはじけた。

 負ければ、白鵬の優勝が決まる結びの一番。照ノ富士は立ち合いで大胆にも右で白鵬の顔を張り、左を差しに行った。「3回も右で行って全然勝てなかったから」。得意は右四つだが、左右どちらでも取れるのが照ノ富士の強み。結果的に左は差せなかったが、上手を取って引いた。白鵬に左上手を取らせず右下手投げにも耐えた。がむしゃらに頭をつけ押し込んだ。上体の浮いた白鵬は根負け。館内に座布団が舞った。

 白鵬と初めて会ったのは中学生の頃。当時、白鵬の父・ムンフバトさんに指導を受けていた。里帰りした白鵬を見て「めっちゃデカイと思った」。日本円にして1000円程度のお小遣いまでもらい「うれしかったよ」と振り返る。その後、白鵬の仲介で鳥取城北高に入学するため、17歳で来日。「兄貴のような存在」と慕ってきた。過去3度の対戦は全敗。今場所は「横綱に勝ちたい」と言い続けてきた。優勝の懸かった大事な一番で願い通り恩返しを果たした。

 2日を残して自己最多の11勝目。好調の要因を聞かれ「稽古じゃないですか」と力強く答えた。多くの部屋では1日20~30番、多くて50番だが、今場所前の照ノ富士は100番取る日もあった。稽古量には自信がある。

 宿舎の廊下には「ガマ(照ノ富士の愛称)頑張れ」と書かれた紙が貼ってある。右膝負傷で途中休場した兄弟子の安美錦が書いた。「ケガした翌日(11日目)に声をかけてもらったけど、負けちゃったんで紙に書いてくれた。安美関の分まで頑張るしかない」。験直しにまで気遣ってくれる部屋の先輩も心の支えだ。

 白鵬とは1差。優勝のチャンスも出てきた。「知らないよ。緊張しないよ」。とぼけてはいたが、ひそかに狙っているのは間違いない。

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