正攻法で白星デビュー 奇手得意の宇良が前相撲

[ 2015年3月9日 10:26 ]

 大相撲春場所(大阪市ボディメーカーコロシアム)2日目の9日、新弟子検査合格者らの前相撲が始まり、アマチュア時代に居反りなどの奇手で鳴らした宇良(木瀬部屋)が初土俵を踏んだ。力強く押し込んでからの右突き落としで白星デビューを果たした。教員志望から進路変更し、関学大から初の角界入り。「強くて心優しい力士になりたい。プロに入ってよかったと言えるのはこれから」と精進を誓った。

 172センチ、113キロの小兵の取り口に注目が集まり、前相撲では異例の約30人の報道陣が土俵を囲んだ。宇良は「これでいいというスタイルを持っているのではない。(奇手を)出す時は出しますが、基本に忠実にと考えている」と冷静に語った。

 東京電力福島第1原発事故で大きな被害を受けた福島県浪江町出身の16歳の鈴音(田子ノ浦部屋)は黒星。同部屋の大関稀勢の里に憧れて入門し「一瞬で終わったけれど、力士になった実感が湧いた」と記念の一歩をかみしめた。

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2015年3月9日のニュース