ソチ五輪銅・小野塚、W杯初制覇「自信になる」

[ 2015年3月2日 05:30 ]

フリースタイルスキーのW杯ハーフパイプ女子で初優勝し、笑顔の小野塚彩那(中央)

フリースタイルスキーW杯

(2月28日 米ユタ州パークシティー)
 ハーフパイプ(HP)決勝を行い、女子でソチ五輪銅メダリストの小野塚彩那(26=石打丸山ク)が83.60点でW杯初勝利を果たした。2位はサブリナ・カクマクリ(20=ドイツ)で79.80点、3位はジャニナ・クズマ(29=ニュージーランド)だった。ソチ五輪金メダルのマディー・ボーマン(21=米国)はスタート前に棄権した。

 1メートル58の小野塚の体が宙に舞った。後ろ向きでパイプのへりから飛び出して2回転。会心の出来栄えに、ゴール地点でストックを頭上で振り回して喜んだ。磨きをかけてきた技でW杯初優勝を決め「攻められて、自分の力を出し切った」と笑顔があふれた。

 この日は雪が降ったりやんだりして、刻々と雪面のコンディションが変わった。転倒する選手も多かったが、11年にフリースタイルの選手に本格転向するまでアルペンで鍛えた小野塚にとっては「うまく合わせられた」と好都合だった。安定した滑りに、日本代表の片岡美穂コーチも「雪面条件にかかわらず操作ができる」と感心した様子だ。

 初出場だったソチ五輪で銅メダルに輝いた。トップ選手として日本をけん引してきたが「技が少ない」と冷静に分析。五輪後は後方に滑っての2回転の技を習得しようと時間を割いてきた。開催地パークシティーで、かつて栄えた銀鉱山の採石車をあしらったトロフィーを手に「2年前、初めて2位になったのもここで、相性がいい。世界の舞台で勝って自信になる」とうなずいた。

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2015年3月2日のニュース