日本女子 団体追い抜き初V!最終組でオランダ失速0秒02差

[ 2015年2月16日 05:30 ]

女子団体追い抜きで優勝し、日の丸を手に声援に応える(左から)高木美、菊池、高木菜(AP)

 スピードスケートの世界距離別選手権第3日は14日、オランダ・ヘーレンフェインで行われ、女子団体追い抜きで菊池彩花(27=富士急)高木美帆(20=日体大)高木菜那(22=日本電産サンキョー)の日本が3分1秒53で優勝し、女子では大会史上初の金メダルに輝いた。オランダが0秒02差の2位だった。女子500メートルは小平奈緒(28=相沢病院)が1回目4位、2回目3位の合計1分15秒89で自身初の表彰台の3位に入った。ヘザー・リチャードソン(25=米国)が1分15秒33で優勝した。

 最終組で地元オランダが失速し、日本より0秒02遅れた。どよめく観客の中で、好記録を出して後続の結果を待っていた日本の3人が跳び上がる。最年長の27歳、菊池は「君が代を聴いて鳥肌が立った」。幸運もあっての番狂わせとはいえ、策を尽くしてもぎ取った堂々の世界一だ。

 工夫とチームワークがものをいうこの種目のだいご味を見せた。好調な高木美が6周のうち計3周も先頭で引っ張る戦略に出た。「シニアの大会の団体追い抜きは久々だったので不安も緊張もあったが、このメンバーなら大丈夫という安心感があった」。高木美が大きな負担に耐えて期待に応えると、個人種目で不調だった2歳違いの姉の高木菜、菊池も踏ん張った。設定通り、1年前の五輪より約1秒速い3分1秒5台でゴールした。

 減速につながる先頭交代は通常4、5回。この日は3回に抑える斬新なパターンだった。担当した糸川コーチは「現状では最高のパフォーマンス。これまでのデータや統計も生きた」と胸を張った。高木菜は「このチームにとってステップアップになった。さらにレベルアップしたい」と喜びをかみ締めながら、先を見据えていた。

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