神鋼 12T圧勝スタートも…谷口のシンビンに平尾GM苦言

[ 2015年2月9日 05:30 ]

<神戸製鋼・慶大>突進する神戸製鋼・谷口(左)

ラグビー日本選手権1回戦 神戸神鋼76―7慶大

(2月8日 瑞穂)
 神戸製鋼は慶大に76―7で大勝し、リーグ戦で逃した日本一奪取へ向けて再スタートを切った。

 柔らかな口調の平尾GMの苦言は、テレビでおなじみの張本勲氏の「喝!」ぐらい重みがある。後半37分の谷口のハイタックルによるシンビンに、眉をひそめた。「同じ事の繰り返しは良くない。大人の配慮がほしい」。神戸製鋼は12トライを奪って慶大を圧倒しながら、画竜点睛を欠いた。

 今季3度目のシンビンを谷口は猛省した。「100%自分が悪い。シンプルに反省の一点です」。プレーオフ準決勝でヤマハ発動機に敗れ、ホルテン・ヘッドコーチ(HC)代行の元での再出発。学生相手でも高い質のプレーが求められた。故意でなくとも規律を乱したことを悔い、「次に頑張りたい」とサントリー戦で汚名返上を誓った。

 粗いプレーが目立った谷口だが、本来は密集での働きなどボールを持たない時のサポートの動きに優れている。プレーオフで退いたゴールド前HCはそこを評価し、昨季は控えが主だった元日本代表を重宝した。「ワールドクラスになれると言ってもらえた。あの人がいたからここまで来られた」。もう、同じ過ちはできない。14年ぶり10度目の大会制覇に貢献することが、南アフリカに戻った師匠への恩返しになる。 

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