これで幕引き!?白鵬バラエティー番組で謝罪「おわびしたい」 

[ 2015年2月1日 05:30 ]

宮城野部屋を無言で出る白鵬

 大鵬を超える単独史上最多の33度目の優勝を飾った大相撲の横綱・白鵬(29)が初場所13日目の勝負判定への不満から審判部を公然と批判した問題で31日、初めて謝罪の言葉を口にした。テレビ朝日「SmaSTATION!!」に生出演した際に反省の弁を述べた。26日の千秋楽翌日の一夜明け会見で問題を起こしてから5日。事態収束に向け、テレビ番組で幕引きを図ることになった。

 民放のバラエティー生番組で謝罪するという形で、白鵬は自らの品格問題に終止符を打とうとした。騒動を起こす前からゲスト出演することが決まっていた「SmaSTATION!!」。司会者から呼ばれて登場すると「あらためてこの場を借りて33回の優勝、また平成の時代にこの偉大な新記録を見せることができて大変幸せです」と報告。続いて「場所後の件ですが、多くの人々にご迷惑を掛け、また心配を掛け、おわびしたいです。そして、これからも相撲道発展のために頑張っていきたいと思います」と審判部批判について謝罪し、申し訳程度に頭を下げた。

 発端は初場所千秋楽から一夜明けた26日だった。宮城野部屋で会見した白鵬は明け方までの祝宴の影響でアルコールが残った状態で登場。13日目に同体取り直しとなった稀勢の里戦の最初の一番について自らの勝利を主張し「子供が見ても分かる相撲。もう少し、緊張感を持ってやってもらいたい。本当、肌の色は関係ないんだよね」と審判部を痛烈に批判した。

 師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)が翌27日に北の湖理事長(元横綱)らに謝罪し、厳重注意を受けた。それでも、現役による審判批判という前代未聞の品格問題に対し、協会内部やファンからの反発は強かった。1日に開催する子供相撲大会「白鵬杯」の総合企画プロデューサーで、親交の深い放送作家・鈴木おさむ氏が構成を務める同番組で問題の幕引きを図ろうとした。

 公の場での問題発言から5日後に謝罪した一方で、バラエティー番組で騒動を収束しようとした考えに異論が出ることも必至だ。いずれにしても、歴代最多優勝力士の土俵人生についた傷は消えない。残りの現役生活でいかに修復できるかは、自らの行動に懸かっている。

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2015年2月1日のニュース