錦織 日本勢83年ぶり4強逃す、逆襲のドロップショット不発

[ 2015年1月29日 05:30 ]

全豪オープンテニス男子シングルス準々決勝第3セットのタイブレークでドロップショットをミスし、しゃがみ込む錦織

全豪オープンテニス第10日 男子シングルス準々決勝 錦織 3―6、4―6、6―7 ワウリンカ

(1月28日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 4大大会初制覇の夢は準々決勝でついえた。男子シングルスで第5シードの錦織圭(25=日清食品)は準々決勝で第4シードのスタニスラス・ワウリンカ(29=スイス)に3―6、4―6、6―7のストレートで敗れた。序盤から得意のストローク戦で劣勢に立たされ、苦肉のサーブアンドボレーも実らず。昨年9月の全米オープンで破った相手に屈した。日本男子83年ぶりとなる全豪ベスト4を逃し、4大大会初優勝は5月の全仏オープン以降に持ち越しとなった。

 ふわりと浮かび上がったドロップショットはネットの上端にかかり、ぽとりと手前に落ちた。 糸が切れたようにしゃがみ込んだ錦織は5秒以上立ち上がれなかった。最後のワウリンカのエースを待つまでもなく、勝負はここで決した。

 「あれが一番悔しい。100%取らないといけない大事なポイントだった。もし取っていたら自分の中でも少し変われた可能性はあった」

 2セットダウンで迎えた第3セットのタイブレーク。1―6から5本のマッチポイントをしのいで6―6まで挽回した。「何も考えてなくて1本ずつ取り返していこうと思っていた。1ポイントやるごとに自信がついてきてどんどん打っていけた」。沸き返るスタンドにも押され、土壇場で流れは大きく変わろうとしていた。

 丁寧にバックのクロスラリーを重ね、ワウリンカの返球が上ずったところですかさず回り込んだ。フォアの強打と見せかけてのドロップショット。「選択自体は間違ってない」と言うように錦織の“十八番”のショットのはずだった。

 ワウリンカとは昨年の全米オープン以来の再戦だった。リベンジに燃える前年王者は序盤から全開。相手の強打をしのぎきれず、錦織は得意のストローク戦で守勢に回った。20本のサービスエースも決められてジリ貧の展開が続く。第3セットでは普段見せないサーブアンドボレーに活路を見いだし、どうにかタイブレークに持ち込んだ。

 しかし、試合を通じてフォアの決定打は2本にとどまっていた。どんなに打っても拾われる。その警戒心は抜け切れていなかったのだろう。最後のドロップショットも積極的に見えて、選択肢を狭められて放った一打。手元はわずかに狂った。

 世界5位、第5シードという立場で迎え、トップ選手の重圧を初めて感じた4大大会。3回戦までは格下の相手に苦戦しながら勝ち上がり、4回戦では難敵フェレール(スペイン)に圧勝した。「全体的には良かった。今までにない経験ができた4大大会だった」と収穫はあった。しかし、一番欲しかったものは手に入らなかった。「これからはトップ10の相手に勝っていかないといけない立場。ベスト8は満足できる結果ではない」

 8強入りに満足しない気持ちこそが、次の進歩のための第一歩になる。

 【錦織VSワウリンカVTR】

 ▽第1セット 序盤から錦織は打ち負ける場面が目立つ。第3ゲームでは凡ミスを4連発してブレークを許す。サーブ、ストロークとも相手の攻撃を読み切れず、決定打はわずか3本止まり。わずか30分でセットを落とした。

 ▽第2セット ストローク戦は相変わらずワウリンカのペース。錦織は第5ゲームをブレークされる。第10ゲームでこの試合初のブレークポイントをつかむが、この試合最速の222キロサーブを見せたワウリンカがしのぐ。

 ▽第3セット 第1ゲームをあっさりキープした錦織は第2ゲームで初めてブレークに成功。ところが直後にブレークバックされて主導権を握り損ねる。タイブレークは1―6から5本のマッチポイントをしのいだが最後に力尽きた。

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