修造氏 研究してきた相手、メンタルでしのぐ力を証明してみせた

[ 2015年1月23日 05:30 ]

松岡修造氏

全豪オープンテニス第4日

(1月22日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 2回戦を突破した錦織を、スポーツキャスターの松岡修造氏(47)が分析した。

 1回戦同様、まだ圭の本来のテニスはできていない。というよりも、させてもらえなかった。

 圭にとってドディグは怖くない相手だと思っていた。サーブは強いし、ボレーもできるが、ベースラインの後ろで粘って粘って頑張るタイプだからだ。それがこの日はファーストサーブからリターンダッシュ。それしか考えていなかった。ストローク戦でも、ラリーを続けるよりミスを覚悟して120%の威力で打っていた。ひと言で言えば圭にリズムをつくらせなかった。僕もびっくりした。

 圭は研究されている。それでも相手の戦略を乗り切って踏ん張った。前日(21日)のナダル(※)もそうだった。体調が悪くても、自分のテニスができなくても、勝っていくのがトップ選手。昔の圭ならやっぱりナダルは凄いと感心するだけだったと思う。しかし、ナダル級の選手になりたいなら圭も同じでないといけない。相手が120%の力を出しても、それをメンタルでしのぐ力とテニスを証明した。

 1、2回戦と100%の力が出ていない状態でも勝てているのはいいサイン。いいプレーをした上で、こんな接戦だったら逆に不安になってしまう。すでに練習ではいいテニスができている。次のスティーブ・ジョンソンはプレーしやすい相手だと思う。ドロー的にも今大会は凄くいい。(スポーツキャスター)

 ※世界3位のナダルは112位のスマイチェク(米国)にフルセットで辛勝。途中で薬を服用するなど万全でないながらも、4時間12分の激戦を制して3回戦に進んだ。

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2015年1月23日のニュース