斉藤仁さん通夜に600人、山下氏ら最後の別れ「志受け継ぐ」

[ 2015年1月23日 05:30 ]

弔問を終え悲しみの表情で会見に応じる山下氏

 20日にがん性胸膜炎で亡くなった84年ロサンゼルス、88年ソウル五輪柔道男子金メダリストの斉藤仁氏(享年54)の通夜が22日、大阪市内の斎場で営まれた。全日本柔道連盟の山下泰裕副会長(57)や全日本男子の井上康生監督(36)、柔道男子五輪3連覇の野村忠宏(40)、元柔道世界王者の小川直也(46)ら約600人が雨の中、参列した。

 日本柔道発展のため、ともに力を尽くしてきた山下副会長は「最後かと思うと…、何とも言えない」と言葉を詰まらせ「仁ちゃんは16年(リオデジャネイロ五輪)もそうだけど、20年(東京五輪)に向けて張り切っていた。魂、志を受け継いで頑張るから見守ってくれよ」とスーツ姿の遺影に語りかけたという。参列者によると、会場には金メダルを首から下げて花束を掲げた姿のパネルも飾られ、棺に五輪旗が掛けられた。葬儀・告別式は密葬で行われ、後日、お別れ会が予定されている。

 ▼野村忠宏 五輪3連覇の挑戦だったアテネ五輪の時(当時、男子監督だった)斉藤先生が“野村が一番オーラを出して一番いい練習をしている”と言ってくださった。それが自信になってアテネを迎えられた。あの一言に感謝している。

 ▼全日本男子・井上康生監督 これからいろんなことを斉藤先生から学びたかった。熱意を受け継いでリオに向かって頑張りたい。

 ▼国士舘大・鈴木桂治監督 鬼のように厳しい人だった。おかげで自分も指導者の道を歩んだ。日本の柔道は世界一と報告したい。

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