松山 猛チャージ66!1差5位浮上、15年初戦で米2勝目射程

[ 2015年1月12日 05:30 ]

1番でバンカーショットを放つ松山

USPGAツアー 現代自動車チャンピオンズ大会第2日

(1月10日 ハワイ州カパルア プランテーション・コース=7452ヤード、パー73)
 松山が優勝圏内に急浮上した。USPGAツアーの現代自動車チャンピオンズ大会第2日、18位から出た松山英樹(22=LEXUS)は8バーディー、1ボギーで、この日のベストスコア66で回り、通算10アンダー、136で首位と1打差の5位に順位を上げた。前回大会優勝のザック・ジョンソン(38=米国)ら4人が通算11アンダーで首位に並んだ。前年度のツアー優勝者のみが出場できる大会には34人が参戦しており予選落ちはない。

 松山がリーダーズボードを駆け上がった。スタートの1番でボギーを叩いたものの、5番パー5で2オンに成功しイーグルパット逃しのバーディーでスコアを戻すと、7番で4メートルのバーディーパットをねじ込んだ。

 圧巻は9番からの4連続バーディー。アイアンショットがさえ、9、10番は1メートル、11番は2・5メートル、12番は1・5メートルに付けてチャンスをつくり、やすやすとカップに沈めた。

 18位から5位に急浮上した松山はこの日のベストスコア66のラウンドを振り返り「良い感じでショートアイアンだけは打つことができていたので、それを決めることができて良かった。何が良かったというのはないけどパッティングがきのうに比べて少し入ってくれたのかな」と息をついた。

 プランテーション・コースには珍しく風がほとんどない好コンディションの中、パーオンを逃したのは2ホールだけという盤石のプレーだった。前日不調だった1Wはショット後に右手を離す場面が多く「感触は良くない」と手応えはないが、フェアウエーキープ率は73・33%を記録した。

 最終18番パー5では体に染みついた感性でバーディーを奪った。2打目をグリーンまで約100ヤードのフェアウエーまで運んだ後、ピンまでの距離を確認した。進藤大典キャディー(34)が持っていたピンポジションを示すシートには「エッジから31ヤード」と記されていた。しかし違和感を覚え「大典さんと絶対に違うと話した」松山はシートを無視して残り距離を推測し3打目をピン2・5メートルに付けてみせた。

 実は進藤キャディーがシートを取った後に記載内容が修正されたシートが配布されていて、実際は「エッジから41ヤード」が正解。22歳の感覚の鋭さが表れた一幕だった。

 ショットの修正力と感性。松山の卓越したセンスが凝縮されたラウンドで首位と1打差に迫った。米ツアー2勝目が視界に入ったが、メジャー制覇を狙う男に高ぶりはない。「(優勝は)まだ意識しない。置いていかれないように1つずつスコアを伸ばしたい」と泰然としている。

 ≪米ツアー自己ベストスコア≫ 松山の米ツアーでの自己ベストスコアは14年8月のブリヂストン招待第3日にマークした65。66はそれに次ぐスコアで今回で8度目となる。

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2015年1月12日のニュース