葛西 面白くない2位…今季2勝目は次戦で「怒りぶつける」

[ 2015年1月8日 05:30 ]

2位に入り、表彰式で笑顔の葛西(AP)

 ノルディックスキーのW杯ジャンプ男子は6日、オーストリアのビショフスホーフェンでジャンプ週間最終戦を兼ねた個人第13戦(HS140メートル、K点125メートル)が行われ、42歳の葛西紀明(土屋ホーム)が277・1点で2位となり、自身の持つW杯最年長記録を42歳7カ月に更新した。4戦合計で争うジャンプ週間総合は1074・8点で4位。ミヒャエル・ヘイベク(オーストリア)が137・5メートル、136・5メートルの288・4点でW杯初優勝し、シュテファン・クラフト(オーストリア)が4戦合計1106・7点でジャンプ週間総合を初制覇した。

 約2万人の観客を大飛躍で盛り上げて2位になっても、葛西の顔に満足感はなかった。今季2勝目を本気で狙い「勝てる」という確信もあっただけに「面白くない2位。やっぱり優勝しないとうれしさはこみ上げてこない」と口をとがらせた。

 試合が始まった日本時間7日は妻・怜奈さんの誕生日。1回目に132・5メートルを飛ぶと、テレビ観戦している妻へ、カメラに向かって「ハッピー・バースデー」と叫んだ。3位で迎えた2回目は順位を1つ上げたが、表彰台の真ん中は逃した。

 会食を断ってサウナにこもるなど「勝つためにストイックに絞った」という肉体は完璧な仕上がり。優勝したヘイベクとの差は微妙な踏み切りの遅れと着地のわずかな乱れと分析し「それがうまくいかないと優勝できない」と自らを責めた。

 ただ強豪が照準を合わせるジャンプ週間で2戦連続表彰台に立ち、自信は増した。10日の次戦は1年前に10季ぶりの優勝を果たしたバートミッテルンドルフ(オーストリア)で得意のフライングヒルが舞台。「この怒りをぶつける。ぶっ飛んでやる」と語気を強めた。

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