逸ノ城「もう一段上」最速大関必ず…秋場所までの昇進で達成

[ 2014年12月14日 05:30 ]

今年の漢字一文字として色紙に「逸」と書いた逸ノ城

 来年は史上最速大関だ。新関脇だった大相撲九州場所で勝ち越した逸ノ城(21=湊部屋)の関脇昇進を祝う会が13日、東京都内のホテルに横綱・鶴竜や関係者ら約300人を集め、盛大に行われた。会見では「来年はもう一段上に上がれるように」と大関昇進を誓った。9月の秋場所までに大関昇進を決めれば、豊山、雅山の所要12場所(幕下付け出しデビュー)を抜いて史上最速。モンゴルの怪物が初場所(来年1月11日初日、両国国技館)から新たな記録に挑戦する。

 「祝う会」の前に行われた会見で、逸ノ城は大きな目標を掲げた。「今は関脇なので来年はもう一段上に上がれるように頑張っていきたい」。関脇の上の地位は大関に他ならない。モンゴルの怪物は初めて「大関」を意識して抱負を述べた。

 九州場所は昭和以降最速の所要5場所で新三役となった。この日のパーティーは本来、新入幕を祝う予定だったが「関脇昇進を祝う会」に変わった。「全然ここまで来るとは思わなかった。本当にいい一年だった」と振り返って笑みをこぼした。そして「来年もこういうパーティーができたらいい」と大関へ向けての決意を付け加えた。初土俵から11場所目となる来年9月の秋場所までに大関昇進を果たせば、幕下付け出しデビューでは豊山、雅山の記録を抜き史上最速となる。新三役で勝ち越した実力を考えれば、それも夢ではない。

 師匠の湊親方(元幕内・湊富士)も「大関に上がってほしい。その実力があるし、まだまだ伸びる」とみている。目標達成のための課題は立ち合いだ。「立ち合いが高い。素早く踏み込んでいけば左上手が取れる」と愛弟子の立ち合いの強化を掲げている。15日からは課題克服のために、遠藤のいる追手風部屋へ出稽古させる方針。「遠藤は相撲がうまい。うまい力士と稽古した方がうまくなる」と“相乗効果”を期待している。24日の番付発表後から年明けには「白鵬のいるところに行かせたい」と初場所で33度目の優勝を目指す横綱の元に出稽古させるプランも明かした。

 大活躍の一年を表す漢字を聞かれると「逸材の逸で大好き」としこ名の由来となった1文字を挙げた逸ノ城。“名は体を表す”を現実のものにするため、15年も巨体を生かして攻めまくる。 

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2014年12月14日のニュース