白鵬 偉業達成から一夜明け「この優勝は特別です」」

[ 2014年11月24日 17:13 ]

一夜明け会見後に福岡市内の児童発達支援センターを訪れ、ファンと交流した白鵬

 大相撲九州場所で大鵬に並ぶ史上最多32度目の優勝を達成した横綱白鵬(29)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、モンゴル出身、宮城野部屋=が24日、福岡市内で開かれた記者会見で「後半戦は気力だけで土俵に上がった感じ。この優勝は特別です」と心地よい疲れをかみしめた。

 来日時に体重62キロだった少年が初土俵から14年目で「昭和の大横綱」に記録で肩を並べた。「一つの努力じゃ駄目。たくさんの努力があって頂点に立つ」と誇らしげ。そして「まだ強くなりたい。心の隙があるからじゃないか」と、あくなき探求心を示した。

 昨年1月に死去した元大鵬の納谷幸喜氏には横綱としての心構えを学んだ。「私の考えをぶつけて理解してもらったこともあった。すごく自信になりました」と懐かしむ。24日には福岡市内の児童支援施設で子どもや年配のファンと交流。腕相撲をしたお年寄りが大喜びする姿を見て白鵬は「やっぱり大鵬親方が生きているときに記録を見せたかったなというのがありますね」と天国の“角界の父”へ思いをめぐらせた。

 「一番のライバルは自分自身」と白鵬。今後の優勝回数の目標は口にしないが、納谷氏の孫が入門して、結びの一番で対戦することを夢見た。「私は19歳で朝青龍関から初めて金星を挙げた。そういうドラマがあれば、悔いはないかもしれません」と穏やかに話した。

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2014年11月24日のニュース