100度目早慶戦はドロー 慶大7点差追いつくも両校V消滅

[ 2014年11月24日 05:30 ]

<早大・慶大>引き分けに終わり、健闘を称え合う両校フィフティーン

関東大学ラグビー 慶大25―25早大

(11月23日 秩父宮)
 対抗戦の3試合が行われ、通算100度目の対戦となった早慶戦(大学選手権の9試合を含む)は25―25で引き分けた。通算成績は早大の71勝8分け21敗。一時7点差をつけられた慶大は後半31分にWTB金沢徹(1年)のトライとゴールで追い付き、試合終了間際は猛攻撃を仕掛けたが、勝ち越すことはできなかった。両校はこれで対抗戦の優勝がなくなった。また、明学大と立大はともに6敗で7位以下が決まり、入れ替え戦に回る。

 充足感1割、悔しさ9割。慶大フィフティーンの多くが、ノーサイドとともにそんな表情を浮かべた。試合終了間際、5分以上も相手インゴール前で攻め続けたが、ほんの数十センチ及ばず5年ぶりの引き分け。「選手はらしさを出してくれた」とねぎらった和田康二監督も、複雑な表情だった。

 後半31分に7点差を追い付き、キックオフからなおも相手陣に攻め入った。同35分、ゴールほぼ正面25メートルでペナルティーを得たが、タッチキックを選択。同37分にも右中間でペナルティーを得たが、PGではなくトライにこだわった。終始優勢だったラインアウトからモールを押し込んだが、最後はノックオンで幕切れ。指揮官は「(キッカー)矢川一人に任せず、トライを取りきりたいという気持ちだったと思う。そこは判断を尊重したい」。逃した白星は大きくとも、前に出続けた選手たちに思いを重ねた。

 日本代表のジョーンズ・ヘッドコーチに指導を仰いだり、代表合宿には学生コーチを送り込むなど、小さな積み重ねが結実して早慶戦の連敗は3で止めた。木原主将は「前を向いていきたい」。4年間、早大には一度も勝てなかったが次の世代に大きな手応えを残した。

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2014年11月24日のニュース