羽生流血&不屈の演技 瞬間最高31・8%、平均20・2%

[ 2014年11月10日 09:40 ]

選手と衝突し、流血のアクシデントを乗り越えて強行出場した羽生だが、演技中に転倒し苦もんの表情(AP)

 男子フリー直前の6分間練習で中国の選手と正面衝突し、頭と顎から流血するアクシデントに見舞われたものの、2位に入った羽生結弦(19=ANA)の不屈の演技を生中継したテレビ朝日「フィギュアスケートグランプリシリーズ世界一決定戦2014 第3戦中国大会」(8日後7・26)の平均視聴率が20・2%、瞬間最高視聴率は31・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが10日、分かった。

 誰もが棄権を覚悟する中、羽生だけが闘志を失わず、頭に肌色の包帯、顎にはばんそうこうを貼り、強行出場。4分30秒、「オペラ座の怪人」の主人公・ファントムを演じ切ったものの、計5度も転倒した。

 演技後は自力で立つのがやっとの状態で、オーサー・コーチに抱きかかえられてリンクを下り、得点を待った。スコアが表示されると涙があふれ、嗚咽(おえつ)が止まらなかった。キス&クライから下り、ストレッチャーに乗せられてリンクサイドから姿を消した。その後、顎を7針縫い、足は軽い肉離れ。車いすで会場を後にした。

 羽生が負傷したにもかかわらず、演技を開始した時点で28~29%を記録。最終演技者のコフトゥンの得点が出て、コフトゥンの優勝と羽生の2位が確定した午後9時55分に瞬間最高視聴率となった。

 羽生は9日、成田空港に帰国。車いすに乗り、出迎えたファンに会釈した。本来なら同日のエキシビションに出演するはずだったが、精密検査を受けるため急きょ予定を変更した。

 また、7日のショートプログラム(SP)の平均15・0%で、羽生の演技直後の午後9時49分と得点が発表された同9時52分に瞬間最高21%を記録した。

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2014年11月10日のニュース