11年ぶり新関脇VS横綱 逸ノ城、日馬倒して“旋風”再び

[ 2014年11月8日 05:30 ]

稽古中にダンベルを持ち上げる逸ノ城

 モンゴルの怪物がいきなり横綱に挑む。日本相撲協会は7日、9日に初日を迎える九州場所(福岡国際センター)の取組編成会議を開き、今年初場所の初土俵から所要5場所でスピード昇進した新関脇・逸ノ城(21=湊部屋)は初日に横綱・日馬富士(30=伊勢ケ浜部屋)と対戦することが決定。新関脇がいきなり横綱戦が組まれるのは、03年名古屋場所の旭天鵬(武蔵丸戦)以来11年ぶり。大物食いで再び旋風を巻き起こす。

【番付表 初日取組】

 異例の横綱戦にも逸ノ城は動じなかった。湊部屋での朝稽古終了直後、審判部員として取組編成会議に出席していた師匠の湊親方(元幕内・湊富士)から初日に横綱・日馬富士と対戦することを伝えられた。しかし、顔色を変えずに奮闘を誓った。「横綱(日馬富士)は立ち合いのスピードがある。前に出る力も強い。ちょっとでも前に出られるように頑張ります」。稽古でも肌を合わせたことがない、全くの初対戦。それでも気負った様子はなかった。

 新関脇が初日から横綱に挑戦するのは03年名古屋場所で旭天鵬が武蔵丸に挑んで以来11年ぶり。15日制が定着した49年夏場所以降で13例目となる。異例の取組編成について伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は「初日から、みんな注目するんじゃない」とドヤ顔。弟子である日馬富士の視点から「がっぷりにならないことだね。いくら何でも体が違うから。面白いよね」と話し、四つに組めば横綱も苦戦すると見立てた。

 新関脇の仕上がりを不安視する声もある。秋場所後の秋巡業中にストレスによる帯状疱疹(ほうしん)を発症したため1週間入院。先月27日の番付発表後に稽古を再開したが、部屋の若い衆に胸を出しただけ。出稽古は行わず、関取衆との手合わせはなかった。場所前に視察した相撲解説者・舞の海氏は「稽古量に不安がある上、相手は幕下以下の力士ばかり。幕内のスピードにしっかりとついていけるか心配」と指摘した。

 ぶっつけでの横綱戦となるが、力を出し切れる態勢に戻りつつある。入院中にベッドで横になる体勢が続いた影響で骨盤にズレが生じたが、5、6日に大阪入りしてトレーナーの施術を受けた。この日は部屋の若い衆と21番こなしたが「足のむくみが取れて、足が前に出る。(施術前は)膝を曲げる時に痛みがあったけど、今は全然ない。いい感じ」と回復している。師匠の湊親方も「調子はいいですよ。問題ない」と太鼓判を押し「挑戦者として思い切りよく頑張ってくれれば」と力相撲を期待した。

 新関脇が初日に横綱を撃破すれば、87年秋場所で栃乃和歌が双羽黒を破って以来27年ぶりの快挙となる。秋場所で新入幕ながら終盤まで優勝を争い、1横綱2大関を破って13勝を挙げた“モンゴルの怪物”。真価が問われる場所でも暴れまくる。

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