日本人には遠い夢だったファイナル…「圭は何を起こすか分からない」

[ 2014年11月2日 05:30 ]

日本テニス協会の八田修孝広報委員長

男子テニスマスターズ・パリ大会第5日

(10月31日 フランス・パリ)
 「信じられない。圭が出現するまで誰もこんなこと考えなかった」。錦織の快挙に驚きの声を上げたのは日本テニス協会の八田修孝広報委員長だ。最終戦は真のトップ選手が集う舞台で、日本人にとっては遠い夢でしかなかったからだ。

 1970年の第1回大会は日本開催で「ペプシコーラ・マスターズ」の名称で東京体育館で行われた。6選手が参加し、スタン・スミス(米国)が初代王者に輝いた。スター選手がそろう貴重な機会とあって当時13歳の八田氏も駆けつけたという。「物凄い人の数だった。初めてプロを見たという感じで、すぐにプレーをまねして練習してたよ」

 それから44年。ようやく日本人が夢舞台に立つ。「全米オープン後はみんなファイナルを目標にピークを持っていく。野球でいえば日本シリーズやワールドシリーズなのかな」。1試合ごとにランキングポイントや賞金も得られ、選手の実利も大きい。今季はジョコビッチ、フェデラーの5勝に次ぐ4勝を挙げている錦織への期待度は十分。「本当に圭は何を起こすか分からないから」と語る八田氏も、44年前と同じように手に汗握ることになりそうだ。

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