姉・琴乃に負けない!香妻、マンデー進撃首位「まさか」66

[ 2014年10月31日 05:30 ]

<2014マイナビABCチャンピオンシップ初日>15番、バンカーショットを放つ香妻陣一朗

男子ゴルフツアー マイナビABCチャンピオンシップ第1日

(10月30日 兵庫県加東市 ABCゴルフ倶楽部=7130ヤード、パー71)
 マンデートーナメントを突破して出場した香妻陣一朗(20=宮崎レイクサイドGC)がツアーでのベストスコア66を出し、初の首位発進をした。グリーンを攻略して6バーディー、1ボギー。女子ツアーで賞金ランク28位と奮闘する姉の琴乃(22=サマンサタバサ)を刺激に史上5人目となるマンデートーナメントからの優勝を目指す。昨年の覇者、池田勇太(28=日清食品)も66を出し、計6人が首位に並んだ。
【第1R成績】

 3日前と同じ数字に香妻本人が一番驚いた。6バーディー1ボギーの66は本戦出場を懸けて争われた27日のマンデートーナメントと同スコア。ただ、コースは同じでも距離は184ヤード長くなり、ピンの位置も当然難しい。ツアーでのベストスコアに「まさか本戦でも5アンダーが出るとは思わなかった。朝、グリーンが速くてどうしようかと思ったんですけどね」と率直な感想を漏らした。

 2番で5メートルを沈めて初バーディー。「うまい具合にパットが入ってくれた」と流れに乗ると、13番はチップインバーディーだ。14番は10メートルのロングパットを沈めるなどスコアを伸ばし続け、初めてリーダーズボードの一番上に名前が載った。

 身近すぎる存在が活力になっている。姉は今季、サマンサタバサレディースでプレーオフの末に2位に入り、初の賞金シードが確定的な琴乃。4歳の時、横峯さくらの父・良郎氏が鹿児島県で主宰するゴルフ教室「めだかクラブ」に入ってゴルフに打ち込んだだけに、姉とともに横峯さくらも「刺激になっている」という。一方、自身を省みると肩身は狭い。プロ3年目の今季、13試合に出場して予選通過は7試合で最高成績は23位。「予選を通ってもそこから上になかなかいけない」というもどかしい内容で、ここまで稼いだ賞金額は3063万円の姉に遠く及ばない328万円で賞金ランクは105位。シード確保が困難な位置で、来季出場権を得るには来月の3次予選会へ回らざるを得ない状況に陥り、ようやく開き直った。

 「シーズンが始まる前はシードを取ると思っていた。だからここまで来たらやってやるしかない。もう予選を通過しただけじゃ駄目ですから」

 マンデートーナメントからの優勝者は過去4人。5人目として名前を刻んで優勝賞金3000万円を手にすれば、シード獲得も姉超えも一気に果たせる。

 ◆香妻 陣一朗(こうづま・じんいちろう)1994年(平6)7月7日、宮崎県出身の20歳。4歳から「めだかクラブ」で本格的にゴルフを始め日章学園高時代は11年全国高校選手権2位、12年日本アマ3位。12年にプロに転向し、13年のつるやオープンでデビュー。昨年の最終予選会6位。得意クラブはアプローチ。1メートル65、71キロ。

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