錦織凱旋“VIP調整”進入禁止エリア&プレス撮影時間設置

[ 2014年9月30日 05:30 ]

大勢のファンの前でショットを放つ錦織

 男子テニスのマレーシア・オープンで今季3勝目、通算6勝目を挙げた錦織圭(24=日清食品)が29日に帰国し、同日に開幕した楽天ジャパン・オープンの会場である有明テニスの森公園で練習を行った。練習コートには約300人のファンが集まる熱狂ぶり。この日発表された世界ランキングでは自己最高の7位をマークし、アジア勢初となるATPツアー・ファイナルへの出場に向けたランキングも6位をキープした。凱旋試合では自身初の2週連続優勝を狙う。

 上下白のウエアをまとった錦織が練習コートに登場すると、コートの周りに人だかりができた。28日夜にマレーシア・オープンで優勝し、その日のうちに出国、この日早朝に羽田空港に降り立った。宿舎のホテルに寄り、午後2時から大会会場内で“凱旋練習”。30日に出場するダブルスでペアを組む内山靖崇(22=北日本物産)と約1時間10分、ネット際の練習やダブルスの実戦練習で汗を流した。

 異例の練習風景だった。全米オープン準優勝で注目度が増し、報道陣が殺到。練習コートはチケットを持たない一般の通行客も見られるが、日本テニス協会は混乱を避けるため、急きょコート脇を進入禁止にする“VIP待遇”。取材対応はなかったが、テレビカメラ7台を含む約30人の報道陣に約30分、練習風景を撮影する時間を設けた。

 今大会は唯一の母国開催のツアー。練習後には親戚の赤ちゃんを“高い高い”であやすなど、錦織もリラックスモード。夜には大会のレセプション・パーティーに上下黒のスーツに白シャツ、黒いネクタイを合わせて登場した。

 “錦織効果”でチケットの売れ行きも好調だ。マレーシア・オープンの優勝により、通常は月、火曜に行う1回戦が10月1日の水曜にずれ込み、試合日が発表されたのは28日。すると、自由席5000席のうち1700枚残っていたチケットが一日で通常の約10倍にあたる300枚が売れた。

 29日に発表された世界ランキングでは自己最高の7位に浮上。アジア勢初の出場を狙うATPツアー・ファイナルのランキングも圏内の6位につけている。マレーシア・オープン優勝後には「日本での優勝を目指して頑張りたいです。硬くなる不安はちょっとあるが、雰囲気に負けずにしっかりやりたい」と話した錦織。凱旋優勝をもぎ取りにいく。 

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