宮本 涙と笑いの復活V!「夢がかなった」CAと記念撮影

[ 2014年9月22日 05:30 ]

ANAオープンを制し、新しい制服を着用したANAの客室乗務員に囲まれ、笑顔を見せる宮本勝昌

男子ゴルフツアー ANAオープン最終日

(9月21日 北海道北広島市 札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース=7063ヤード、パー72)
 ベテランの宮本勝昌(42=ハートンホテル)が涙の復活優勝を飾った。67で回り通算18アンダーで並んだ谷原秀人(35=フリー)とプレーオフに突入。1ホール目でバーディーを奪い決着をつけた。師匠の芹沢信雄(54)の激励に発奮。4年ぶりの勝利で通算9勝目を挙げ、念願の客室乗務員との記念撮影を実現させた。68で回った石川遼(23=CASIO)は通算10アンダーで15位だった。
【最終R成績】

 18番でのプレーオフ。静寂に包まれたグリーン上で7メートルのバーディーパットを沈めた宮本は拳を力強く振り下ろした。号泣する太田敦トレーナーを見て涙を浮かべ、目を潤ませた芹沢軍団の3つ年上の先輩・藤田とガッチリ抱き合った。4年ぶり通算9勝目。目元を手で拭った42歳は「石川遼がホールアウトしたにもかかわらず、こんなにも応援していただいて、ありがとうございます」とギャラリーに感謝。会場は笑いに包まれた。

 前日イーグルを奪った17番パー5で谷原に1打差をつけられていた。互いにほぼ同じ距離に3打目を残すと、先に打つ宮本は「まず自分が先にバーディーチャンスにつけないと」と一打に集中。123ヤードから9Iでピンそば1メートルに絡めるとライバルは5メートルに乗せた。そして、相手が外したあとにきっちり沈めてプレーオフに持ち込んだ。18番でのプレーオフは谷原が第1打を曲げたが「寄せもパットもうまいから、絶対にボギーはない。バーディーがいる」と気持ちで制した。

 師匠の言葉を力に変えた。前夜に芹沢から無料通信アプリのLINE(ライン)で「あしたも粘れよ。そして俺たちを泣かせてくれ」と激励が届いた。「こんな言葉、どうしようかと思った」と感激。最終日は谷原も「闘争心が凄く伝わってきた」と舌を巻くほど、気持ちを前面に出した。師匠を泣かす前に流した涙が勝利への執念を物語っていた。また、北海道は父・勝雄さん(72)の故郷。「父が生まれた場所で勝ててうれしかった」と実感を込めた。

 念願の優勝で全日空の客室乗務員との記念撮影も実現。「夢がかないました。これでCAさんとの写真を家に飾ることができる」とジョーク交じりに語ったが、すぐに前を向いた。背中を追う藤田が既に今季2勝を挙げており「藤田さんみたいに貪欲さがないと駄目なのかな」。4年ぶりの勝利で、さらなる進化へ42歳に火がついた。

 【勝者のクラブ】▼1W=ブリヂストン・X―ドライブ705タイプ415(ロフト角9・5度、シャフトの長さ44・25インチ、硬さX)▼3W=キャロウェイ・X2ホット(ロフト角15度)▼UT=本間▼アイアン=ブリヂストン・J15CB(3~PW)▼ウエッジ=ブリヂストン・13X(52、58度)▼パター=スコッティキャメロン▼ボール=ブリヂストン・B330Sイエロー

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