錦織の地元・松江 早朝から懸命応援 歓声はため息に… 

[ 2014年9月9日 09:04 ]

錦織圭選手の地元、松江市で開かれたパブリックビューイングで盛り上がる人たち

全米オープンテニス最終日

 悲願達成が阻まれた瞬間、歓声はため息に変わった。錦織圭選手の地元・松江では9日、市民らが早朝から懸命の声援を送った。「松江から英雄が生まれた」「圭に感謝したい」。敗れはしたが日本人初の準優勝という快挙に、割れんばかりの拍手でたたえた。

 パブリックビューイングが実施されたイベント施設には、試合開始1時間以上前から約850人が長蛇の列。ホールの両側の壁には応援の寄せ書きが張られ、錦織選手が得点するたびに歓声が上がる。小学5、6年の担任を務めた山根和子さん(55)は「満足いくよう戦い抜いて」と教え子の勇姿を見つめた。

 島根県テニス協会会長の糸原次之さん(71)は「これから地元の子どもたちが圭を目指す。たくさんのエネルギーを与えてくれて感謝したい」と晴れやかな表情。5歳から中1まで指導した細木秀樹さん(39)は「下を向くタイプではないので既に切り替えていると思う。今後グランドスラムで優勝する姿を見せてほしい」と力強く話した。

 母校の開星中でも在校生ら約200人が観戦。今年、全国中学生テニス選手権大会の女子ダブルスで優勝した3年細木咲良さん(14)は「錦織選手は最後までフォアハンドで相手を攻めてかっこよかった。世界の決勝に行けたのは本当にすごい」と先輩の活躍に胸を躍らせた。

 担任だった松浦亮さん(46)は「今日の試合でたくさん学んだ。これからも心からエールを送りたい」と満足そうな表情を浮かべた。

 渡米した錦織選手が帰国時に練習したことがある学校のテニスコートには準優勝を祝う横断幕が掲げられ、生徒から喜びの声が上がった。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月9日のニュース