錦織 アガシ氏と夢対決、11・22有明でエキシビション

[ 2014年9月7日 05:30 ]

決勝進出を決め両手を挙げて喜ぶ錦織(AP)

 錦織対アガシの夢対決が実現する。オフシーズン恒例となっている錦織圭(24=日清食品)のエキシビションマッチに、元世界1位のアンドレ・アガシ氏(44=米国)の出場が決まった。11月22日に東京・有明コロシアムで行われる。4大大会8度の優勝を誇り、プレースタイルが似ているとも言われる“レジェンド”との対戦は、日本のエースにとってさらなる飛躍のチャンスになる。

 体格で劣る分を卓越したリターン能力とストローク力の高さではねのける。錦織はそのプレーぶりをしばしばアガシ氏と比較されてきた。一昨年の楽天ジャパン・オープンの時にも、錦織に敗れたベルディハ(チェコ)から「速いプレーで相手にダメージを与える。まるでアガシのようだ」と例えられていた。

 対戦の舞台は、錦織が毎年テニス界のレジェンドと行っているエキシビションマッチだ。昨年はジョン・マッケンロー氏(55)、一昨年はレイトン・ヒューイット(33)といった歴代の世界1位が出場。第1回として行われた11年にはマイケル・チャン氏(42)と対戦し、ここでの出会いがきっかけとなって今季のコーチ契約へと至った。つまり現在の飛躍に至る原点でもある。

 アガシ氏は現役時代、プレーのみならず従来のテニス選手のイメージを覆すファッションでも一世を風靡(ふうび)した。女優のブルック・シールズと離婚した後は01年に元女子世界1位のシュテフィ・グラフさんと再婚。06年に現役を引退し、現在は自らの財団の活動などに携わっている。今年3月にはかつてのライバル、ピート・サンプラス氏(43)とエキシビションマッチを行うなど、コート上でも元気な姿を見せている。

 さまざまなショットを駆使し、巧みにコースを突きながらラリーを組み立てる。レジェンドと日本のエースによる打ち合いはテニスの醍醐味(だいごみ)を存分に感じさせるものになるはず。錦織にとっても、同じプレースタイルで頂点を極めた最高のお手本と相まみえる貴重な舞台になる。

 ◆アンドレ・アガシ 1970年4月29日、米ネバダ州ラスべガス生まれの44歳。4歳でテニスを始め、86年にプロ転向。92年ウィンブルドンで4大大会初制覇。95年には世界ランキング1位。1位在位は通算101週。99年全仏オープンで史上5人目のグランドスラムを達成した。06年に引退。キャリア通算60勝、ツアー通算成績は870勝274敗。1メートル80。

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