勇太 錦織に負けん!4位浮上 月曜日の新聞主役は譲らない

[ 2014年9月6日 05:30 ]

1番、豪快にティーショットを放つ池田

男子ゴルフツアーフジサンケイ・クラシック第2日

(9月5日 山梨県富士河口湖町 富士桜カントリー倶楽部=7437ヤード、パー71)
 5位から出た池田勇太(28=日清食品)は5バーディー、3ボギーの69にまとめ、通算5アンダーで首位と3打差の4位に浮上した。会場の富士桜では過去4回出場してトップ10が3度。好相性の富士の麓で今季初優勝を目指す。64をマークしたS・H・キム(28=韓国)が通算8アンダーで首位に立った。

 雲に覆われた富士の頂が、池田にはうっすらと見えてきた。18番で1Wを構えると、右手親指の爪に止まるハエにも気づかずひと振り。すると、スイング中にハエが右腕に「コンッ」と当たった違和感で、ボールは「ヒュ~」と右へ飛んでいった。それでも、ラフからピンまで残り221ヤードの2打目を7Iでグリーンの端まで運びきっちりパーセーブ。アクシデントにも動じず4位に浮上。ラウンド後はハエ話をネタにする余裕ぶりで、「ワッハッハッ!」との高笑いが響き渡った。

 名物ホールで勝負に出た。425ヤードの14番パー4だが、この日はティーグラウンドが前に出て、308ヤードとなり1オンも可能となった。プロアマ戦でも同じ距離から1オンに成功しており「自信を持って振れた」と1Wの高い弾道で、ピン手前14メートルに乗せて2パットのバーディー。「(主催者の盛り上げようとの)意図は分かっているから選手としてそこは魅せないと」と胸を張った。

 大会が川奈で開催されていた02年にフジサンケイ・ジュニアで優勝し、16歳でこの大会に出場。人生初のプロツアーで予選落ちした経験が「勝ちたい試合」との思いを強くさせている。また、松山英樹や石川遼という昨年までのツアーの主役が不在。その中で、今季、唯一多くのギャラリーを引き連れることができる存在だけに、自分に期待される役割は勝利だとも認識している。

 同じ日清食品所属の錦織圭(24)が全米オープンテニスでベスト4に進出。この日は「準決勝(日本時間7日)も頑張ってほしい」とエールを送ったが、前日には「準決勝で向こうが勝ったら、俺が勝っても月曜日(8日)の新聞は向こうに取られるんだろ」とライバル意識も見せていた。男子ゴルフの選手会長としてテニスに負ける訳にはいかない。28歳は大きな見出しを信じててっぺんを目指す。

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