富村3差5位発進 幼なじみ美香、大学後輩の松山に負けられん

[ 2014年8月29日 05:30 ]

14番でティーショットを放つ富村

男子ゴルフツアー アールズエバーラスティングKBCオーガスタ第1日

(8月28日 福岡県糸島市 芥屋ゴルフ倶楽部=7150ヤード パー72)
 米女子ツアーで活躍する宮里美香(24=NTTぷらら)の“弟分”に当たる沖縄出身、ツアー2年目の富村真治(23=ザ・カントリークラブ・ジャパン)が1イーグル、4バーディー、2ボギーの4アンダー、68で回り、トップに3打差の5位と好スタートを切った。首位は65をマークした12年大会覇者の金亨成(34=韓国)。1打差の2位に稲森佑貴(19=グリーンゴルフ練習場)、白潟英純(47=九州GC八幡C)らがつけた。

 ルーキーだった昨年は予選落ちした大会で、成長した姿を見せた。「リラックスしてスタートできたし、落ち着いて気持ち良く回ることができた」。出だしの1番パー4で第2打を5メートルに寄せて初バーディーを奪うと5、6番も連取。9番パー5は残り230ヤードからピン手前7メートルに2オンさせ、イーグルを決めた。2ボギーもあったが、68の好発進。それは世界のアスリートのアドバイスのたまものだった。

 大会前の24日夜、契約を結ぶミズノ関係者を通じて03年世界陸上200メートル銅メダリストで、08年北京五輪400メートルリレー銅メダリストの末続慎吾と食事を共にする機会を得た。五輪の体験談などを聞くうちに、小さなことで悩んでいる自分がばかばかしく感じられた。「向上心はいつも必要だけど実力に不釣り合いなことで悩むのは矛盾している。大きな視点で見れば自分の悩みは小さなこと」と新鮮な気持ちで大会に臨むことができた。練習ラウンドの1番ティーに立つと「景色が違った。ゴルフって楽しいなと自然に感じられた」といい、本番も吹っ切れたプレーで好スコアに結びつけた。

 沖縄県那覇市出身。1学年上の宮里美香は実家が近所の幼なじみで、ゴルフを始めたのもほぼ同時だった。「美香の家に合宿して練習したこともあった」という。また、東北福祉大時代には1学年下に松山英樹がおり、松山とは日本代表として12年のアマの国際大会「ネイバーズトロフィー」で団体優勝したこともある。身近だった存在が世界で戦う姿を見て刺激を受けないはずはない。

 賞金ランクは現在、69位。「何とか賞金シードを獲りたいし、チャンスは逃したくない」と上位60人に与えられる初シードを目指す。今季は日本プロの14位が最高だが、富村に絶好の飛躍の機会が巡ってきた。

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