みなみ金の予行だ!20年東京五輪会場で初の日本タイトル獲る

[ 2014年8月20日 05:30 ]

練習ラウンド終了後に同組の選手と並んで笑顔の勝みなみ(左から2番目)

 ゴルフの日本ジュニア選手権は20日から3日間の日程で、埼玉・霞ケ関カンツリー倶楽部(男子=西コース7053ヤード、パー71、女子=東コース6461ヤード、パー72)で行われる。国内女子ツアー最年少優勝記録を持つ勝みなみ(16=鹿児島高1年)は19日は練習ラウンドを回って最終調整。20年東京五輪の会場でもある名門コースで、ジュニアゴルファーの頂点を目指す。

 緑のフェアウエーにピンクのポロシャツと花柄のショートパンツがよく映える。キュートなウエアに身を包んだ勝は「かわいいですよね」とニッコリ。しかし、練習ラウンドがスタートすれば表情は一変。後半の13、14番ではバーディーを奪うなど本番さながらの集中力を見せた。「コースは平ら。スコアが伸びると思う」とバーディー合戦を警戒。「フェアウエーキープが大事」と攻略のポイントを語った。

 今大会は勝にとって大きな意味がある。4月のKKT杯バンテリン・レディースでツアー史上最年少優勝を飾ったことでプロ転向する道もあったが、高校を卒業するまではアマのままでいることを決めた。その理由の一つが「アマ時代にしか出場できない日本女子アマや日本ジュニアで勝っていないから」。プロツアーで勝ち、中学時代に全国制覇をしていても、日本ゴルフ協会主催の日本タイトルはゴルファーには重みが違う。7月の日本女子アマはベスト8に終わっただけに、今回の日本ジュニアはどうしても手にしたい勲章だ。

 さらに6年後への布石にもなる。霞ケ関カンツリー倶楽部は20年東京五輪でも使用される名門コース。57年に第5回カナダカップ(現在のW杯)が開催されるなど古くから国際大会の会場となってきた。「(東京五輪開催コースを)回らせていただけるのは幸せだし誇りを持っている。名門コースは日本タイトルやプロの試合でしか回れないし、そういうところを回るために来ている」。勝はかねて東京五輪への憧れを口にしており、コースの印象を把握するうえでも格好の場となる。

 この日の気温は34度。練習ラウンド後は「暑かったです~」といつも元気な勝もさすがにぐったりだったが、氷のうを持ち歩くなど熱中症対策は万全だ。「寒いよりは暑い方が好きですね」。7月1日に誕生日を迎えたばかりの16歳が、6年後の金メダルへつなげるためにも真夏の決戦に気合を高めた。

 ▽霞ケ関カンツリー倶楽部 29年に埼玉県初のゴルフ場として開場した。30年に世界的設計者のチャールズ・ヒュー・アリソン氏の手により改造工事が行われ、深くアゴの突き出たアリソンバンカーはコースの名物となっている。日本オープン、日本女子オープンといった国内ツアーのメジャー大会の開催コースにもなっている。

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2014年8月20日のニュース