遼 飛ばし屋回帰 全米プロへ1W猛特訓

[ 2014年7月31日 05:30 ]

出発前に全日空の女性職員から花束を受け取る石川(左)

 男子ゴルフの石川遼(22=CASIO)が30日、全米プロ選手権(8月7日、米ケンタッキー州)に向け成田発の航空機で渡米した。予選落ちに終わった全英オープン後の練習は1Wを入念に調整。ショートゲームの精度は好調なだけに、“原点回帰”でシーズンのクライマックスに結果を残す。

 期待を胸に再渡米した。成田空港で行われた会見。石川は今季メジャー最終戦に向け「心技体3つそろった形でトーナメントを戦っていけそう。アメリカからいいニュースを届けたい」と自信を漂わせた。

 予選落ちした全英オープンで課題が浮き彫りとなった。強い風と深いラフを警戒。投入したUTと4Wを使い第1打を刻む作戦に出たが、結果につながらなかった。一方でメジャー3勝のロリー・マキロイは積極的に1Wを使ったマネジメントで300ヤード超えのショットを連発。果敢に攻めて勝ったことで、あらためて“飛び道具”の必要性を感じ会場を後にした。

 帰国後は午前と午後に2時間練習し、その間にラウンド。15歳でツアー初優勝してから1Wにこだわり練習を続けた。プロ1年目の08年、福岡・古賀GCで行われた日本オープンでは大半の選手が第1打を刻む中、1Wを振り続けて2位になった。だが、米ツアーを主戦とする最近は14本のクラブを均等に調整。しかし、1Wの精度を上げるため、原点に戻った。
 
 「点、ピンポイントを狙っていける精度をつけないと」と1日300球の打ち込みでは1Wを多い時200球。さらに、「(1Wを)アイアンだと思って打てるように」と1Wとアイアンを交互に打ち修正した。技術に加え、精神面も充実すると、6月下旬から3週間、北海道合宿での走り込みの成果も出て、気温30度を超える暑さでもバテずスタミナは持続。体力面も向上した。

 渡米後は拠点の米フロリダ州オーランドで調整。8月3日から会場のケンタッキー州ルイビルに入る。「アイアンはだいぶ手応えを感じている。1Wはそれがなかったけど練習をプラスアルファして、ようやくおととい(28日)から手応えを感じた」。自信の言葉を残して石川は旅立った。

 ≪POへ連戦≫石川は全米プロ選手権、ウィンダム選手権を連戦し、フェデックス・カップ・ポイントの上位125人で争うプレーオフ(全4戦)初戦、ザ・バークレイズに出場する。「プレーオフに向けても(大会ごとに積算される)ポイントが大事になる。残り試合も少ないので、いいシーズンだったと言えるようにしたい」と語った。現在は680点で65位。2戦目のドイツ銀行選手権は前戦を終え100位までの選手に出場権がある。第3戦のBMW選手権は70位、最終戦は30位までが出場。なお、松山は現在1188点で23位につけている。

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2014年7月31日のニュース