渡部香生子 鈴木超え日本人初1分5秒台 女子100平

[ 2014年6月20日 05:30 ]

女子100メートル平泳ぎで鈴木(左)の持つ日本記録を更新して優勝した渡部(中央)は表彰台で笑顔

競泳ジャパン・オープン第1日

(6月19日 東京辰巳国際水泳場)
 女子100メートル平泳ぎで渡部香生子(17=JSS立石)が1分5秒88の日本新で優勝した。前保持者の鈴木聡美(23=ミキハウス)と競り合い記録を0秒44更新した。男子400メートル個人メドレーは瀬戸大也(20=JSS毛呂山)が4分10秒21で優勝。萩野公介(19=東洋大)は4分12秒51の2位だった。男子100メートル平泳ぎは北島康介(31=日本コカ・コーラ)が1分0秒61の3位で、同種目の代表入りは厳しくなった。

 予想外の日本新に“かなこスマイル”がはじけた。「まさか5秒台が出るとは思っていなかったので、ビックリ」。日本記録を0秒01上回る31秒41で50メートルをターンすると、そのままテンポよく泳ぎ切った。1分5秒88は今季世界ランク2位相当。昨年から指導する竹村コーチも「最後は声が出ちゃって(ストロークを)数えられなかった」と興奮を隠せなかった。

 欧州GP3連戦から17日に帰国したばかり。4月の日本選手権で出した自己ベストを0秒65も塗り替え「この状態でタイムが出せたので、パンパシフィック選手権、アジア大会にとても良い弾みになる」。日本選手権で100、200メートル平泳ぎ、200メートル個人メドレーの3冠に輝き自信を深めた。「体が立っていた(水面から出過ぎていた)のを修正できた」と苦手意識のあった100メートルで結果を残した。

 週2回の筋力トレで肉体改造中。同コーチは「最初は疲れすぎてスイムの練習が全然できなかったけど、徐々にこなせるようになった」と振り返る。「半袖だと腕がパンパンだし、制服もボタンを閉めると首周りがきつくて…」と17歳は顔を赤らめるが「進む力が大きくなっているのは感じている」と手応えを口にしていた。

 ◆渡部 香生子(わたなべ・かなこ)1996年(平8)11月15日、東京都生まれの17歳。武蔵野高在学中。4歳で水泳を始め小5から選手コース。中1までは主に個人メドレー、自由形、背泳ぎ。平泳ぎは中2から始める。12年ロンドン五輪200メートル平泳ぎ日本代表、13年世界選手権100メートル平泳ぎ、200メートル個人メドレー日本代表。1メートル67、57キロ。

 ◇女子100メートル平泳ぎ◇
(1)渡部香生子(JSS立石)[日]1分5秒88
(2)鈴木 聡美(ミキハウス) 1分6秒48
(3)金藤 理絵(Jaked) 1分7秒84
[世]メイルチテ(リトアニア) 1分4秒35
[日]鈴木 聡美 1分6秒32

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