教員の斉川 グレコローマン98キロ級V 練習量半分も「こんな感じ」

[ 2014年6月15日 05:30 ]

 レスリングの全日本選抜選手権は14日、東京・代々木第2体育館で行われ、プロレス界の誘いを断って教員になった斉川哲克(28=足利工高教員)がグレコローマン98キロ級を制した。

 昨年の世界選手権同96キロ級で5位と躍進した重量級のエース。仕事との両立で十分な練習時間が取れないながら3試合連続のテクニカルフォール勝ちを収め、9月の世界選手権(ウズベキスタン)とアジア大会(韓国)の代表最有力候補にも浮上した。

 斉川は「こんな感じです」と涼しい顔で振り返った。新日本プロレスなども熱視線を送った才能は、まださびついていなかった。4月に母校の足利工高に着任。体育の授業を受け持ちながらレスリング部を指導。4月以降は全日本合宿にも参加せずに仕事に専念し、体重の軽い部員相手にフリースタイルで練習するだけだった。

 「練習量は以前の半分以下。力が落ちていると実感した」。現役への未練は小さいが、世界の舞台にはやはり魅力も感じる。「仕事の研修もある。学校が許してくれるなら出場したい」と悩ましげな表情で語った。

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2014年6月15日のニュース