エディーJ 「2軍」サモアに一矢!CTB松島が躍動

[ 2014年5月31日 05:30 ]

<日本・サモア>前半、サモアのタックルをステップで抜き去る松島(中央)

リポビタンDチャレンジカップ2014

(5月30日 秩父宮ラグビー場)
 世界ランキング13位の日本が同8位のサモアに33―14で快勝した。主力を欠く相手に先制トライこそ許したが、本来のポジションではないCTBで先発した松島幸太朗(21=サントリー)が後半30分にダメ押しのトライを奪うなど勝利に貢献。来年9月開幕のW杯でも対戦する相手との前哨戦で力を見せつけた。日本代表としても昨年11月からテストマッチ7連勝の新記録を打ち立て、31日にパシフィックネーションズ杯に向けてカナダへ出発する。

 ジャパン随一の敏しょう性が輝いた。26―14で迎えた後半30分、こぼれ球を拾った松島は自らボールキャリー。差を詰めてくる対面の選手に、小さく体を左に振ってフェイントを掛け、次の瞬間には大きく右へステップを踏んで指一本触れさせない。さらに外側から迫る相手も右ステップでかわし、インゴール右隅にダメ押しトライを決めた。「フェイントを掛けたらスペースが生まれた。相手が大きいので、しっかりスペースを取った。イメージ通りです」としてやったりの表情だ。

 FBやWTBが本職。2年半在籍したシャークス(南アフリカ)ではCTBの練習もしていたが、代表ではエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチの「直感」により、先週から練習を始めたばかり。世界的に大型化が進むCTBにあって1メートル75、88キロは小柄な部類だが、優れたボディーコントロール、人並み外れた加速力で大型のサモア選手もほんろうした。

 指揮官にとっては過去2勝11敗の格上を破った以上に、大きな収穫となった松島の活躍。「センターだけではなく、いろんなポジションをやって幅を広げたい」と望む21歳が、エディージャパンにとって不可欠な選手となる日は近い。

 ◆松島 幸太朗(まつしま・こうたろう)1993年(平5)2月26日、南アフリカ・プレトリア生まれの21歳。父はジンバブエ出身で母は日本人。12歳でラグビーを始め、桐蔭学園3年時にFBとして全国高校大会優勝。卒業後にシャークス(南アフリカ)の下部組織入りし昨年12月にサントリー加入。1メートル75、88キロ。

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2014年5月31日のニュース