エディー・ジャパン 大トリ国立で快勝!8大会連続8度目W杯

[ 2014年5月26日 05:30 ]

<日本・香港>アジア5カ国対抗で優勝し、トロフィーを掲げるリーチ主将(中央)ら日本代表フィフティーン

ラグビーアジア5カ国対抗(15年W杯アジア予選) 日本49―8香港

(5月25日 国立競技場)
 日本は全勝対決となった香港戦を49―8で制し、08年の大会創設からの7連覇を達成。イングランドで来年9月18日に開幕するW杯に、8大会連続8度目の出場を決めた。12年4月に就任したエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、54)は「ジャパン・ウエー」を掲げ、世界一速い攻撃や体格差を埋める体力を強化。7月に取り壊しが始まる現国立競技場では全競技を通じて最後の公式戦で、記録と記憶に残る有終の美を飾った。

  聖火がともった国立で、最後のノーサイドの笛が鳴った。大トリを任されたラグビー日本代表が、順当とはいえ勝ってW杯出場を決めた。誇らしく胸を張る選手たち、喜びに沸く若い観衆に、別れを惜しみ寂しげなオールドファン。さまざまな人の思いが交じり合う中、ジョーンズHCは「いい形で終われた。(勝因は)我慢強く規律を守ったこと。W杯の目標は準々決勝(8強)に出ること。今からその準備を始めたい」と宣言した。

 体格で互角以上の香港に激しいプレッシャーをかけられ、リーチ主将がノックオンを繰り返すなど、ハンドリングミスが出た。それでも粘り強くボールをつなぎ、前半12分のWTB藤田を皮切りに計8トライ。最後は地力の差を見せつけ、リーチは「チームとしてミスはなかった」と話した。

 過去24戦で1勝という日本のW杯史を塗り替えるため、12年4月に就任したジョーンズHC。世界一のフィットネスを目指し、合宿では午前5時からの3部練習は当たり前となった。世界最高峰リーグ「スーパーラグビー(SR)」でもプレーするフッカー堀江をしても「SRでもあれだけの練習はしない」と言わしめる練習量。昨年6月には強豪ウェールズを破るなど結果にも表れ、選手は確かな自信をつかんだ。

 ジョーンズHC自身は昨年10月に脳梗塞で倒れる苦難に見舞われたが、必死のリハビリを経て復帰。文字通り、生をなげうつ覚悟でラグビーに人生をささげる指揮官を信じ、チームも自然とまとまった。過去2度のW杯を経験している大野も「今の日本は最強。(W杯8強は)可能だと思います」と手応えを語った。

 19年、新国立競技場をメーン会場としてW杯を主催する日本の責務は、何よりも世界の強豪に肩を並べること。まずはW杯2勝目、そして8強へ、ジャパン・ウエーを歩んでいく。

 ▽第8回ラグビーW杯 来年9月18日~10月31日にイングランドで行われる。会場はイングランドの10都市12会場にウェールズのカーディフを加えた計13会場。参加国は20チームで前回大会のベスト12に各地域の予選を勝ち抜いた8チームが加わる。残りは3枠でオセアニア、アフリカの各代表と世界最終予選勝者が出場権を獲得する。W杯本大会の1次リーグは5チームずつの4組に分かれて総当たりのリーグ戦を行い、各組上位2チームが決勝トーナメントに進出する。

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2014年5月26日のニュース