19歳ルーキー藤田が4差3位!あるぞメジャー最年少V

[ 2014年5月11日 05:30 ]

<サロンパス杯ワールドレディス3日目>ホールアウト後、ギャラリーにサインする藤田光里

女子ゴルフツアー ワールド・レディース・サロンパス・カップ第3日

(5月10日 茨城県つくばみらい市 茨城ゴルフ倶楽部西コース=6630ヤード、パー72)
 期待の新人がリーダーズボードを駆け上がった。第2ラウンドの残りと第3ラウンドが行われ、第2ラウンド16位の藤田光里(19=Leopalace21)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算2アンダー、214で首位と4打差の3位に浮上した。前日にコース記録タイの65を出した勝みなみ(15=鹿児島高1年)は3バーディー、6ボギーの75と崩れ、通算6オーバーの51位。フォン・シャンシャン(24=中国)が通算6アンダーで首位を守った。

 道産子ルーキーが難セッティングをくぐり抜け、優勝争いに加わった。今季がツアー本格参戦の藤田は「攻めるところを攻めて、守るところは守ってプレーできた」と笑顔で振り返った。

 3番パー5は守った。第3打はグリーン手前のバンカーへ。無理してピンを狙うと起伏の激しいグリーンでは3パットの危険性もある。そこで、いったん左に出してから寄せ、5オン1パットのボギー。「トリプルボギーでもおかしくなかったが、刻んで回避できた」と冷静にマネジメントした。一転、16番パー4は攻めた。第1打は左の木の下に転がったがピンを狙った。「PWでフライヤーを考えた。自信はなかったがやってみた」という第2打がピン5メートルについてバーディー。ギャラリーから歓声が上がった。

 第2日が日没サスペンデッドとなり、この日は2番から第2ラウンドの残り8ホールを消化し、第3ラウンドと合わせて約1・5ラウンド。ハードな一日となったが、第3ラウンドのスタートを待つ間は音楽を聴いたりキャディーと談笑するなどリラックスした。「まだ試合をこなすことに精いっぱい。試合の一つがメジャー大会というだけで、特別なことはない」と気負いのなさも好スコアの要因だった。

 最終日に19歳227日となる藤田が4打差を逆転すれば、89年JLPGAレディーボーデンカップ(現ツアー選手権リコーカップ)で平瀬真由美が樹立した20歳27日の最年少メジャー優勝記録を更新し、史上初の10代メジャー女王となる。ツアー未勝利だけに「優勝なんて考えていない」と謙遜するが、昨年12月のツアー最終予選会を首位通過するなど勝負強さは持っている。「最終日は一つでもスコアを伸ばせたら」。笑顔がキュートな色白美人が、無欲で金字塔を打ち立てる。 

 ≪過去は井上のみ≫88年のツアー制度施行後、初優勝がメジャー大会だったツアーメンバー登録選手は96年のJLPGA明治乳業カップ(現ツアー選手権リコーカップ)の井上陽子のみ。藤田が今大会で初優勝を飾れば2人目の快挙となる。ツアーメンバー外では、06年日本女子オープンのジャン・ジョン、10年ワールド・レディース・サロンパス・カップのモーガン・プレッセル、同年日本女子オープンの宮里美香がいる。

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