“Vライン”見えた!遼 ロングパット決め3差3位

[ 2014年5月4日 05:30 ]

<中日クラウンズ・3日目>16番でバーディーパットを外し悔しがる石川遼

男子ゴルフツアー中日クラウンズ第3日

(5月3日 愛知県東郷町・名古屋ゴルフ倶楽部和合コース(6545ヤード、パー70))
 強風の中、58の最少スコア記録を持つ石川遼(22=CASIO)は、後半に3つスコアを崩しながらも、パープレーの70と耐え、通算6アンダーで3打差の3位と逆転V圏内に踏みとどまった。金亨成(キムヒョンソン)(33=韓国)が、70の通算9アンダーで単独首位に立っている。優勝争いは、5位までの7人中5人が歴代優勝者で、コースとの相性の良さを発揮している。
【第3R成績】

 1番の10メートルのバーディートライ。パターを持った石川の左手が上がったのは、まだカップに入る前だった。自分の感覚が正しいことが分かれば、後は思い切って打つだけ。5、8番は2・5メートルを沈め、7番では7メートルのバーディーパットを決めた。6、9番で残った2・5メートルのパーパットも難なく沈め、前半は高速グリーンを意のままに支配した。

 「パットの感触は先週の最終日からいい。いい感じでやれています」。帰国2試合目。練習場ではカップから遠ざかるようにボールを5個、等間隔に一直線に置き、それをリズミカルに打つ練習を行っている。距離は短かったり、長かったり。2月から続けるドリルで、グリーンのスピードを体で覚えるのが狙いの一つだ。今季の米ツアーでは、25フィート(7・62メートル)以上のパットは147回打って2回しか入っていなかった。しかし、この練習で苦手の距離のタッチをつかんだことで3日目は2つも長いバーディーパットを決めた。

 「今は狙ったところに打てるし、ラインも読めているので、誰よりも早くスピードをつかむことが課題と思っている」。コース近郊の名古屋市で最大瞬間風速17・3メートルを計測するなど突風が吹き荒れた後半は「風でフックが真っすぐになったり、真っすぐがフック、スライスになったりした」と感覚が狂い、3つスコアを落としたものの、前半の3つの貯金が効いてパープレーでしのいだ。

 首位との3打差は変わらず「ここまできたら優勝を目指したい」と力をこめる。自身を含め5位までには、微妙な傾斜が潜むグリーンの“癖”を知る歴代優勝者の近藤、ジャン、今野、松村と実力者がひしめくが、見据えるのは12年三井住友VISA太平洋以来のツアーVだけだ。

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