“内村航平に勝った男”久永 東京五輪目指し飛び込みに転向

[ 2014年4月2日 14:21 ]

体操から飛び込みに転向し東京五輪出場を目指す久永

 順天堂大体操部出身で12年全日本団体選手権の優勝メンバーだった久永将太(22=セントラルスポーツ)が、20年東京五輪を目指して飛び込み競技に転向したことが1日、分かった。同日付でセントラルスポーツに入社した久永は「体操に未練はないが、五輪には未練がある。チャレンジしたい」と語った。

 大学3年時の全日本団体選手権で内村航平擁するコナミを退けて優勝。「達成感があった。魅せることに快感を覚えていたので、そういう道に進もうと思った」と卒業と同時に引退を決意。エンターテインメント界への転身を目指し、昨年8月に「シルク・ドゥ・ソレイユ」のオーディションに挑戦。自腹で米ラスベガスに赴き、合格者が世界で13人という狭き門をトップ合格した。

 ところが合格後に「団員に空きが出るまで入団できない」という知らせが。再び進路が白紙となっていたところ、飛び込みの強化を図るセントラルスポーツ社の後藤聖治社長と順大体操部の原田睦巳監督から転向を誘われた。昨年12月に88年ソウル五輪から3大会連続出場した金戸恵太コーチと面会。話を聞き「体操と似ている部分があり、行けると思った」。今年1月から練習を開始した。

 金戸コーチも「回ること、ひねることはできる。あとは入水感覚」と潜在能力には太鼓判を押す。すでに10メートルの飛び込み台で頭からの入水をマスターするまでに上達するなど、のみ込みも早い。まずは7月の東日本選手権でデビューし、6年後のひのき舞台を目指す。

 ◆久永 将太(ひさなが・しょうた)1991年(平3)9月24日、千葉県船橋市生まれの22歳。ジャッキー・チェンに憧れて小2から健伸スポーツクラブで体操を始め、小5だった02年の全国小学生体操競技大会で優勝。市立船橋3年時の09年インターハイで個人総合3位。順大3年時の12年全日本団体選手権で優勝に貢献した。1メートル62、54キロ。家族は両親と兄2人。

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2014年4月2日のニュース