真央 “やりきった”3度目世界女王!進退は「気持ち」次第

[ 2014年3月30日 05:30 ]

金メダルを胸に笑顔の浅田)

フィギュアスケート世界選手権最終日 女子フリー

(3月29日 さいたまスーパーアリーナ)
 女子フリーが行われ、SP首位の浅田真央(23=中京大)が、日本中に感動を与えたソチ五輪の142・71点には及ばなかったが、トップの138・03点をマーク。合計を自己ベストの216・69点とし、08、10年大会に続いて日本人最多となる3度目の優勝を果たした。自身の進退については、この日も「ハーフハーフ」とした。鈴木明子(29=邦和スポーツランド)が193・72点で6位、村上佳菜子(19=中京大)は172・44点で10位だった。

 ラフマニノフの荘厳な調べが終わると、思いっきり天を見上げフィニッシュを決めた。演技を終えた浅田が少し笑い、何度もうなずいた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、3度の連続ジャンプでミス。完璧な内容ではなくソチ五輪の142・71点に及ばなかったが、夢舞台以上の大歓声を浴びた。合計216・69点の自己ベストで、日本最多3度目の世界選手権制覇を達成した。

 「この試合はSPとフリーで“やりきった”と思える試合をすることが目標だったので、ほとんど満足しています」

 金メダルを目指したソチ五輪は6位。失意から約1カ月。「五輪の悔しさをぶつける」という強い決意で臨んでいた。ソチで16位だったSPでは78・66点の世界最高得点。ソチのフリーでは魂の演技を見せ、日本中に感動を与えた。ジャンプのミスで“伝説の4分”の再現はならなかったが「目指してきたものができた確信と、ようやく評価してもらえたことがうれしい」と納得の表情だ。

 昨年4月の世界国別対抗戦後、今季限りで現役引退の意向を表明。昨夏には佐藤コーチの妻・久美子コーチに「やりたくなったら、やってもいいですよね?」と話している。2月25日の会見で、現役続行の可能性を独特の表現で「ハーフハーフ」とした。この日の演技後も「終わったばかりなんで、ハーフハーフです」と笑った。「体はまだまだいける。(重視するのは)自分の気持ちです」。これから自らと静かに向き合い、結論を出す。

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