セブンズ日本金星逃した…強豪アルゼンチンとドロー

[ 2014年3月23日 05:30 ]

<日本・ケニア>後半、意地のトライを決める藤田

7人制ラグビーセブンズワールドシリーズ第6戦・東京セブンズ2014第1日

(3月22日 秩父宮)
 16年リオデジャネイロ五輪から正式競技となる7人制ラグビーの世界最高峰ツアーで日本が健闘した。予選B組を1分け2敗で決勝トーナメント進出は逃したものの、シリーズ7位(第5戦まで)に付けるアルゼンチンを相手に14―14の引き分け。今シリーズに常時出場するコアチーム15カ国以外のゲストチームが、引き分け以上の結果を残したのは日本が初めて。来季のコアチーム入り昇格戦が行われる香港セブンズ(28~30日)に向けて弾みを付けた。

 地元の声援を背に健闘はした。しかし格上相手の勝利にあと一歩、届かなかった。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は「残念の一言。日本はトライを取る時も取られる時も単純」と肩を落とした。

 初戦のアルゼンチン戦は試合終了間際にトライを奪われて引き分け。自陣でのノックオンボールを拾われる痛恨のミスが命取りとなり、指揮官は「絶対に勝たないといけなかった」と吐き出した。シリーズ2位に付ける強豪南アフリカには、思い通りのラグビーをさせてもらえずに完敗した。

 勝てば日本史上初の決勝トーナメント進出の可能性があったケニア戦は、高い身体能力を武器にフィールドを縦横無尽に走り回る相手を止めきれず、前半立て続けに2トライを許した。しかし後半1分、ゴール前のラックから15人制でも代表の藤田が持ち出してトライ。瀬川HCも「ケニア相手にもボールを動かせばラインブレークできる」と手応えも感じ取った。

 シリーズ7位のアルゼンチンに引き分け、8位のケニアに善戦したことは、香港セブンズのコアチーム昇格戦につながる。「(出場した)2年前よりも日本レベルは確実に上がっている」と藤田。2年後の五輪へ向け、この進歩を確かなものにする。

 ▽セブンズワールドシリーズ 99~00年シーズンに「IRBワールドセブンズ」の名称で創設された7人制ラグビーのツアーシリーズ。今季は13年10月~14年5月に9ラウンドが開催。各ラウンドの順位に応じてポイントが与えられ、年間王者を決める。各ラウンドの参加チームは16チームで15のコアチームにゲストの1チームが加わる。日本はコアチーム入りしたことがなく、今回の東京セブンズはゲストチームとして参加。28~30日の香港セブンズで来季コアチーム入りを懸けた12チームによる昇格戦が開催され、日本も参戦する。

 ▽7人制ラグビーのルール 試合時間は7分ハーフの14分(決勝のみ10分ハーフの20分)。グラウンドは15人制と同じ広さでFW3人、バックス4人、リザーブ5人でプレーする。その他は15人制とほぼ同一だが、トライ後はトライを取ったチームのキックオフで再開する(15人制は取られたチーム)などの違いがある。

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2014年3月23日のニュース