マスターズ出場へ遼耐えた2位に2差10位「ミス最小限に抑えられた」

[ 2014年3月23日 05:30 ]

第2ラウンド、16番でラフから第2打を放つ石川

USPGAツアー・アーノルド・パーマー招待 第2日

(3月21日 米フロリダ州オーランド ベイヒルクラブ&ロッジ=7419ヤード、パー72)
 2位で出た石川遼(22=CASIO)は2オーバーの74と落とし、通算5アンダーの139、首位に9打差の10位に後退した。3番で痛恨の“池ポチャ”でダブルボギーを叩いたが、直後の4番パー5では絶妙なアプローチからバーディーを奪取。傷口を最小限に抑えてマスターズ出場圏へ望みをつないだ。68で回ったアダム・スコット(33=オーストラリア)が通算14アンダーに伸ばして首位を守った。

 厳しいピンの位置と徐々に強まる風と向き合う我慢の展開。石川は独走態勢に入った首位のスコットとは9打差に広がったが、トップ10に残る粘りで踏みとどまった。「バーディーが少なかったけど、難しいピン位置が多くて、やっちゃいけないミスを最小限に抑えられた」と振り返った。

 前半はピンチをしのぎ、スコアを伸ばした。第1打をラフに曲げた11番は花道へ刻みパーセーブ。15番はバンカーからチップイン。バーディー先行に拳を握った。18番は6メートルのパーパットを沈めて粘りを見せた。1つ伸ばして折り返したが、2番は風を読み切れずにボギー。3番はラフから池に入れてダブルボギーを叩いた。「思ったよりもクラブに芝が絡んで左にいった」と肩を落としたが、4番パー5では薄い芝からウエッジでスピンを掛ける絶妙なアプローチでバーディーを奪取。悪い流れを食い止めた。

 約1カ月前から長さ50センチの長方形の木の板を地面に置き、その上に球を乗せてアプローチの練習を始めた。「乾いた音がコツと鳴るといい」。グリーン周りの芝が薄く、地面がむき出しになった箇所では、クリーンヒットしなければスピンの効いた球は打てない。「1日1回ある」という場面を想定。4番は打ち上げの砲台グリーンでピンが手前の場面。ピンまで残り15ヤードから練習通りのアプローチを決め「成果が出た」と胸を張った。

 初日に続いてこの日もアーノルド・パーマーの傘と同じ配色でコーディネート。ファッションにも注目が集まる22歳は「ネタ切れです」と苦笑いした。マスターズ出場を引き寄せる残り36ホールへ「しっかり気持ちを切り替えて決勝ラウンドのプレーができれば」と戦闘モードに突入した。

 ▽石川のマスターズ出場条件 (1)マスターズまでの3試合のいずれかで勝つ(2)31日発表の世界ランク50位以内。(2)の場合は今週と次週の2試合で順位に応じて配分されるランキングポイントで40点強を稼ぐことが必要。今週単独3位なら22.4点を得る。次週の配分は未確定ながら、昨年と同じなら単独2位で26.4点(同3位は17.6点)を稼ぎ、計48.8点で出場が確実だ。今週単独2位に入れば33.6点となり、次週単独5位(10.56点)でも出場が濃厚。ただし、次週の出場選手で配分で決まるため状況が変わることもある。

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