葛西追い風でも安定感 前半4位「完璧に近いジャンプ」

[ 2014年3月16日 05:30 ]

前半2回を終え、4位につけた葛西紀明

ジャンプ男子フライング世界選手権

(3月14日 チェコ・ハラホフ)
 14日に4回の合計得点で争う個人(HS205メートル、K点185メートル)の前半2回が行われ、41歳の葛西紀明(土屋ホーム)が187・5メートル、193メートルの合計374・6点で4位につけた。20歳の清水礼留飛(雪印メグミルク)は185・5メートル、181・5メートルの343・4点で12位。セベリン・フロイント(ドイツ)が391・0点でトップに立った。1回目に栃本翔平は32位、渡瀬雄太(ともに雪印メグミルク)は36位で2回目に進めなかった。

 百戦錬磨のベテランらしい安定感だった。追い風の難しい条件となった2回目。葛西は卓越した空中姿勢でK点を8メートル越えた。トップと16・4点差の4位につけ「完璧に近いジャンプ。追い付けるチャンスはある」と余裕の笑みを浮かべた。

 ハラホフは92年に19歳で、この大会を制した思い出の地。「当時はV字ジャンプを始めたばかりで気がついたら勝っていた」と感慨深げに振り返る。200メートル級の豪快な飛躍で争うフライングヒルは「怖いけど大好き」と相性が良く、1回目も「最悪の風」と苦笑いする条件ながらK点を越えた。「心の支えである先輩」と尊敬する43歳の岡部孝信(雪印メグミルク)の引退表明にショックを受けたが、今は発奮材料に変えている。「僕が世界の最年長でやるしかない」と右膝や腰の痛みに耐え上々の位置で前半を終えた。

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2014年3月16日のニュース