もう一人のレジェンド 43歳・岡部引退へ…長野五輪団体金

[ 2014年3月11日 06:42 ]

98年長野五輪のスキージャンプ団体で金メダルを決め、喜ぶ(左から)船木、原田、岡部、斎藤

 98年長野五輪のスキージャンプ団体金メダリストで、10年バンクーバー五輪の日本選手団主将を務めた岡部孝信(43=雪印メグミルク)が今季限りで現役を引退することが10日、明らかになった。今週中に発表される。4月以降は雪印メグミルクスキー部のコーチに就任予定。現在、コーチを務めている原田雅彦氏(45)が監督に昇格し、斉藤浩哉・現監督(43)は勇退する。

 ソチ五輪で41歳の葛西紀明が大活躍し“レジェンド”の名が定着した今季、もう一つのレジェンドに幕が下りることになった。岡部は親しい関係者に「今季で現役を引退することになった」と報告。ラストジャンプは22日に札幌・大倉山で行われる伊藤杯シーズンファイナル。今後は指導者として、17年に札幌で開催される冬季アジア大会や、18年平昌(ピョンチャン)五輪以降の日の丸飛行隊を支えることになる。

 93年に日本ナショナルチーム入りした岡部は、94年リレハンメル五輪の団体戦で銀メダル獲得に貢献。95年世界選手権サンダーベイ(カナダ)大会ではノーマルヒルで金メダルを獲得し、世界のトップシーンに躍り出た。98年長野五輪では団体戦の1番手として、2回目に137メートルのジャンプ台記録(当時)をマーク。4位に落ちていた日本を再び1位に引き上げたことは今も語り草だ。

 その一方、1メートル65と世界のトップ選手で最も身長が低く、スキーの長さが身長の146%となった98~99年シーズンからのルール変更に苦しんだ。それでも抜群の運動能力と努力で徐々に適応し、09年3月にはクオピオ(フィンランド)大会で38歳4カ月15日のW杯史上最年長優勝を記録。今年1月、同じ北海道下川町出身の葛西が41歳7カ月5日という最年長優勝記録を塗り替えたシーズンに、引退を決意したのは運命的でもあった。

 今後は雪印メグミルクスキー部のコーチに就任する予定だ。現役生活でさまざまな困難を克服してきた上に、五輪日本選手団の主将を務めた経歴から、指導者として期待する声は大きい。中学生時代からしのぎを削ってきた、同い年の斉藤監督は勇退。原田新監督とともに、名門をけん引する。

 ◆岡部 孝信(おかべ・たかのぶ)1970年(昭45)10月26日、北海道下川町出身の43歳。駒大岩見沢高―北海道拓殖銀行―雪印メグミルク。世界選手権は7度出場し、95年大会はノーマルヒルで金メダルを獲得。同大会と07、09年大会は団体ラージヒルで銅メダル。五輪は4大会に出場し94年リレハンメルの団体で銀、98年長野は金。10年バンクーバーは日本選手団主将を務めたが、試合出場はなし。W杯通算5勝。1メートル65、51キロ。家族は妻と1男。

続きを表示

この記事のフォト

「大坂なおみ」特集記事

「羽生結弦」特集記事

2014年3月11日のニュース