女王貫禄の開幕 史上初連覇へ森田V圏3差5位

[ 2014年3月8日 05:30 ]

初日、2アンダー、5位タイに着けた森田理香子

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース第1日

(3月7日 沖縄県南城市 琉球ゴルフ倶楽部=6473ヤード、パー72)
 14年シーズンが開幕し、昨年の賞金女王を争った同組の2人が明暗を分けた。賞金女王でディフェンディングチャンピオンの森田理香子(24=リコー)が首位と3打差の5位と好発進。3番のダブルボギーで2オーバーとしたが、その後は5バーディー、1ボギーで2アンダーの70にまとめた。賞金ランク2位だった横峯さくら(28=エプソン)は73の36位と出遅れた。ボギーなしの5バーディーで67のイ・ボミ(25=韓国)が首位に立った。

 開幕戦特有の不安は、スタート時には消えていた。森田は「去年の方が緊張していた」と振り返る。3番パー3でつまずいても動揺がなかったのがその証拠だ。バンカーから寄せられず、さらに3メートルから3パットでダブルボギー。前日会見で回避を公約の一つに挙げた“ダボ”を早々に叩いたにもかかわらず、笑い飛ばせるほど冷静だった。

 「ダボを打たないって言ってたのに…(笑い)。ちょっと恥ずかしかったけど、まだ3番で良かったです」

 梅原敦キャディーは表情を変えないパートナーが頼もしかった。「全く動じていませんでした。何事もなかったように4番は“風どっち?”と聞かれて」。第1打はフェアウエー。残り60ヤードの第3打を1メートルに付けてバーディー。1つスコアを戻し、後半3つ伸ばした。風速10メートルの強風も肌寒さも影響しなかった。終わってみれば2アンダー。首位と3打差のV圏に付けた。

 多少のミスでじたばたしないのは昨年の経験が大きい。賞金レースで独走しながら失速。横峯とし烈な争いの末にタイトルをつかんだ。「いいことはずっと続かない。必ずつらい時が来る。覚悟はできている。去年経験しているので」。精神面の成長こそ昨季得た大きな財産。オフには殺到したテレビ出演を断ってトレーニングに集中。この日は横峯に加えて地元・宮里美も同組と大ギャラリーの中で自然体を貫いた。ダボからの巻き返しは女王の底力。LPGAの公式フェイスブックページでは第1日終了後の記事でファンから最も多く「いいね」がクリックされるなど、日本女子ゴルフ界の顔となっている。

 「(優勝は)狙っていかないといけない」

 言葉に責任と自信が宿る。88年のツアー制度施行後では史上初となる開幕戦連覇は十分視野に入っている。

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2014年3月8日のニュース