真央 現役続行は「今の時点ではハーフハーフ」

[ 2014年2月26日 05:30 ]

成田空港に到着したフィギュアの浅田は集まった大勢のファンの歓声を浴びる

 ソチ五輪の日本選手団本隊が25日、成田空港着のチャーター機で帰国した。フィギュア女子で6位入賞だった浅田真央(23=中京大)は都内に直行し、千代田区の日本外国特派員協会で会見。去就について世界選手権(来月26日開幕、さいたまスーパーアリーナ)後に決断するというスタンスは崩さなかったものの「今の時点ではハーフハーフ」と話し、現役続行に含みを持たせた。

 チャーター機の到着からわずか2時間後に行われた会見で、予定されていた30分の終了間際だった。来季の現役続行の可能性をパーセンテージで示すように求められた浅田は、笑みを浮かべ、首を左右に揺らしながらこう答えた。

 「うーん、今の時点ではハーフ、ハーフくらいで」

 明言を避けてきた進退。初めて現役続行に50%の可能性を示した発言に、200人を超える報道陣でごった返した会場は、歓迎の笑いと温かい拍手に包まれた。

 「ソチ五輪を集大成にする」と話したのは、昨年4月。周囲は五輪を花道に引退する考えと捉えてきた。この日も「私自身が集大成という言葉を使って、1年間そのつもりでやってきた。最後のフリーで悔いなくやれた」と話した。だが

 「今後のスケートの選手(としてのこと)については、世界選手権もあるし(4月以降の)ショーで全国のファンの皆さんに感謝の滑りをしてから、落ち着いて考えたい」

 とも言い、フラットなポジションに立っていることを示唆した。

 到着便が2時間遅れたにもかかわらず、早朝の成田空港に駆けつけた約900人のファンは帰らずに待っていた。男子初の金メダリストとなった羽生、引退を明言している高橋らと同様、到着ロビーにはバナー(応援旗)が掲示され「真央ちゃん、お疲れさま!!」の声も飛んだ。招へいされ実現した会見では外国人プレスから「あの素晴らしい演技のあとキャリアを続けるか続けないかが一番知りたい」という質問も飛び出し、あらためて人気と関心の高さが裏付けられた。

 「ショート(SP)がああいう結果になって悔しかったけど強い意志を持って諦めなければ、自分の目指しているものができるんだなと、あらためて強く感じることができた。今後の人生にもそれが生きてくるのではないかな、と思っています」

 諦めなければ夢がかなうことを、多くのベテランアスリートが示したソチ五輪。そのソチで得た教訓を、浅田はどう判断に生かすか。現役続行に含みを持たせた「ハーフ」の先にある「今後の人生」――。その決断は、世界の注目するところとなる。

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2014年2月26日のニュース