カーママ4強へ望みつないだ 強豪スイスに金星

[ 2014年2月17日 05:30 ]

<日本・スイス>スイスに勝利し喜ぶ小笠原(右から2人目)ら

ソチ五輪カーリング女子

(2月16日 アイスキューブ・センター)
 カーママが金星を挙げた。世界ランク9位の女子日本代表の北海道銀行は16日、1次リーグ第7戦で同4位のスイスを延長の末に9―7で破った。連敗を3で止めて3勝4敗とし、準決勝進出(4位以内)に望みをつないだ。スイスは02年ソルトレークシティー、06年トリノで銀の強豪国で、日本が五輪で勝利を挙げたのは初めて。1次リーグ最終日の17日は同5位の中国、同1位のスウェーデンと対戦する。

 冷や汗をかきながらも格上を撃破した。7―7で迎えた延長の第11エンド、小笠原はドローショットをハウス中央付近に運び、勝利をつかんだ。小笠原は「最後はしっかり止めて気持ちのいい終わり方で良かった」と胸をなで下ろした。サード船山も「やっと連敗から抜け出せた」と笑った。

 序盤は一進一退だったが、第4、第5エンドで連続スチールに成功。ショットが乱れた第6エンドに3失点したが、すぐに2点を取り返して突き放した。「勢いを相手に与えずに引き戻せた。凄く大きい2点だった」と振り返った小笠原だが、簡単には勝たせてもらえなかった。6―7の第10エンド、No・1に置けば勝利が決まる最終ショットはわずかに長くなるミス。まさかの延長に突入した。「(第10エンドは)ああいうところで決めてこそスキップ」と苦笑いするしかなかった。

 それでも2度の銀メダルを獲得している強豪から五輪初勝利。スキップのオットはカーリング界屈指の人気選手だけに、小笠原は「大舞台で勝つのは本当に信じられないし、今後のカーリング人生でも忘れられない一戦の一つになるんじゃないかな」と感慨に浸った。この日セカンドに入った吉田は高校3年時に、英語の授業で手紙を書く課題があり、オットにファンレターを送ったという。「あなたを五輪でいつか破りたいって失礼なファンレターを書いた。夢がかなえられた」と涙目で話した。返事は選手村のファイルの中にある。大会後に直接、話し掛けるつもりだ。

 崖っ縁でとどまり、3勝4敗。準決勝進出の可能性は残した。吉田は「この勝ちを次につなげたい」と意気込んだ。17日は強豪の中国、スウェーデンとの試合が待つ。結束力を高め、全てを出し尽くす。

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2014年2月17日のニュース