羽生結弦という男 まるで武士…内面に激しい闘争心

[ 2014年2月16日 08:47 ]

迫真の演技で金メダルを獲得した羽生
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ソチ五輪フギュアスケート男子フリー

(2月14日 アイスベルク・パレス)
 中性的なルックスからは想像できないが、羽生の内面には激しい闘争心が隠されている。12年3月、フランス・ニースで開催された世界選手権。今では「何があっても跳べる」と言い放つほど自信を持っている4回転トーループも、その頃はまだ精度が低かった。公式練習では何度も激しく転倒し、壁にも激突。悔しそうに拳を氷に叩きつけ、10回以上、同じジャンプにアタックしていた。

 決まるまでは絶対にやめない、異常ともいえるこだわりと執着心。その姿は、まるで剣の道を極めんとする武士のように映った。「君が武士に見える」。思わず羽生に聞いた。帰ってきた答えは「そんなことないですよ。羽生家は武士じゃないしぃ~」だった。ジャンプの練習で足を痛め、この大会で銅メダルを獲得しながら、楽しみにしていたエキシビションは欠場に追い込まれた。でも、後悔はなさそうだった。

 1メートル71、52キロの細身のサイズ。昔からあまり体が強かったとは言えない。持病のぜんそくは今でも発作が起きる時がある。「スタミナでは劣っているかもしれないけど、カバーできるように練習している」。足首、膝などの故障も多く、疲労が蓄積してくるシーズン終盤には、風邪をひくなど体調を崩すことも多かった。

 食が細く、栄養面への関心も低かった。自分の好きなように分量を調整できる寿司や焼き肉、鍋が好物だった。だが、勝負の五輪シーズンを前にした昨夏から、専門家の指導を受け食生活を改善。以前は好きな物を少しだけ食べていたが、今はガッツリ食べる。鉄板メニューは「豚バラ大根」と「豆腐チゲ」という。今季は大きな故障や体調不良もなく、秘めていたポテンシャルは、夢舞台で見事に花開いた。

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